高単価な商材ほど、商材そのものではなく担当営業者が信頼できるかが購買における重要な要素だと言われています。住宅営業の場合も、お客様の希望にあった住宅を提案できる能力を大切ですが、それと同じ位営業として信頼されるかも成約に大きな影響を与えます。
本コンテンツではいわゆる営業マンとしての「自分を売る」ということは何かについて説明します。
- 「自分を売る」とはどういうことか
- 「自分」を明確にするための自己分析法
本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。
本コンテンツの目次
住宅のような高単価商材は誰から買うか?が重要
住宅は通常の商材よりも営業マンが信頼できるかがお客様にとって重要な要素となります。
高額商品は総じて営業マン自体が信頼できることが成約のカギとなるのはもちろんですが、特に住宅は契約する際には形がありません、そのため営業の提案と工務店を信じて契約を結ぶのです。
よって、そもそもこの工務店は信頼できるのか?いいことばかり言われて営業に騙されていないか?お客様は少なからず疑心暗鬼になりながら商談を進めます。
この不安を払しょくして、お客様に頼りになる営業だと思わせることがデキる住宅営業への近道です。そのためには住宅そのものよりも初期段階では営業担当者自身を売る必要があります。
自分を売る=凄い営業であることをアピールすることではない
よくあるのが自分を売る=凄い営業だと思ってもらうという勘違いです。お客様はたくさん住宅を売る営業ではなく、自分のために良い提案をしてくれる営業を探しているので「凄さ」のアピールは痛々しくなるケースが多いです。
「自分を売る」ということは自分の人柄をお客様に認識してもらい親しみをもってもらう、住宅営業としての世界観を好きになってもらうことを指します。
アイスブレイクから勝負は始まっている
自分を売り込むのは商談の初期段階で実施すべきです。そもそも営業マンが信頼されていないと商談が前に進められないことが多いので、アイスブレイクの段階から自分を売り込み、信頼を獲得しなければなりません。
自分を売るということはすなわち自分の情報を開示するということです。名前や会社でのポジションはもちろん、なぜ住宅営業をしているのか、自分の住宅はどのようになっているのか、どんな営業スタイルでお客様に住宅を進めているのかなど時には自分の内面もお客様に公開しなければなりません。
「自分」はどういう営業なのかを明確にする
お客様に自分を売り込むためには、まず営業マン自身が自分はどういった人間なのかを分析する必要があります。分析する項目を主に二点で「人間性」「住宅営業としての世界観」です。
自己分析・他者評価から人間性を分析する
人間性を分析する際は、自己分析及び他者評価の二軸から行います。基本的には就職活動の自己分析のように自分の生い立ちや好きなことなどを振り返ってどういう人間かを自分なりに解釈、他人の評価とすり合わせて、自分の人間性について分析します。
ここで注意が必要なのか営業に活かせる人間性を見つけることです。例えば、「インドア派で休日は家でずっと遊んでいる」という特徴はそれだけでは活かせません。「インドア派なので長時間こもっても快適な住宅について提案したい」といったように住宅営業と絡めてはじめてその個性が営業としての持ち味となります。
また、アイスブレイクのときに「私は○○な人間です。」のような会話はするのは不自然です。人間性のアピールは営業としてのキャラクター付けであって、営業としてお客様対応の中でアピールしなければなりません。
なぜ、住宅を販売しているのか世界観を構築する
人間性から発展して、住宅営業としての世界観も自分を売り込むうえでの重要な要素となります。「なぜ住宅営業として働いているのか」「この工務店のどういう所に魅力を感じているのか」「どんな営業スタイルを信条としてお客様対応しているのか」といったように住宅営業としての世界観を構築してください。
住宅営業として、明確な世界観を持っているということはお客様を惹きつける上で重要な要素です。生活のために住宅営業をしている、自身の工務店の作る家に魅力を感じていないことが透けて見える営業マンからは魅力を感じないので、おそらくこの人から買いたいと積極的に考えるお客様はいないでしょう。
反対に、世界観が定まっている営業は良くも悪くも魅力的で、お客様がこの人から家を買いたいと思わせる要素となります。
もちろん世界観は一朝一夕で構築できませんが、自分を売り込めるデキる住宅営業になるための最初の関門なので、一度考えてみてください。
お客様から信頼される営業マンになるためには?
住宅のように高単価、契約時に具体的なモノの引き渡しを伴わない商材を販売する際は、営業マンがお客様に信頼されているかが成約のための重要なファクターです。
そして、お客様から信頼される営業マンとは、自分の人間性や世界観を開示して良くも悪くもお客様の印象に残れる営業マンです。そのためには自己分析、他者評価から自分という営業マンの存在を見つめなおして、営業として自分はどのような人間なのかを内省しなければなりません。