SEO対策(GoogleやYahoo!などの検索結果で上位表示を獲得するための対策)はあまりにも有名ですが、近年さらに重要となってきているのがMEO対策(Map Engine Optimization)です。
MEO対策とは主にGoogleマップ上でいかに自社店舗やサービスにお客様を誘導するかに焦点を当てたWebマーケティング施策で特に来店型のビジネスにおいて効果を発揮します。
本コンテンツではMEOとは何か?またその重要性について紹介します。
- MEO対策とは何か?
- Googleマイビジネスの使い方
- MEO対策のポイント
本コンテンツの学習にかかる目安時間は10分〜15分程度です。
本コンテンツの目次
MEO対策とは何か?
MEOとは主にGoogleマップ経由で自社や店舗への問い合わせ、来店を増やす施策のことを指します。上の画像は東大阪で「工務店」と調べた検索結果ですが、布施駅周辺の工務店が地図上に表示されています。
店舗の名前や位置、連絡先程度であればGoogleマップに自動的に登録されていることもありますが、より店舗情報を充実させたり、レビューを集めてお客様に信用訴求をする、あるいは目立って表示されるようにするためにはMEO対策と呼ばれる対策が必要です。
なぜMEO対策が注目されているのか?
MEO対策は特に実店舗でサービスを行うタイプの業種に人気のWebマーケティング施策です。そのため工務店だけではなく特に美容院や飲食店のような業界で運用・研究が進められています。実店舗系の業種がMEO対策に注目する理由は3つあります。
Webページの検索結果よりも先に表示される
先ほどの画像を見てもわかるとおり、Webページの検索結果よりも先にGoogleマップの検索結果は表示されます。検索連動型広告が地図より先に表示されるケースもありますが、実質的にユーザーはまずGoogleマップで自分が探している業種のお店を見ることになります。
Googleマップ上の検索結果で目立っているということはSEO対策を実施して、Webページの検索順位で上位を獲得するのと同じくらいもしくはそれ以上に効果を発揮します。
SEO対策と比較すると難易度が低い
工務店の場合、SUUMOのような大手メディアがばっちりとSEO対策を実施しているので、地方の一工務店がSEO対策を実施するだけでは太刀打ちできないケースもままあります。
一方でSUUMOのような大手メディアは地方に実工務店を持っているわけではないので、MEO対策を実施できません。また、取り組んでいる工務店も少ないのでその分だけ真剣に取り組めば成果を上げやすい施策でもあります。
スマホでの検索と相性が良い
Googleなどの検索エンジンで情報収集するユーザーの75%はスマホ経由だと言われています。スマホであればGoogleマップで気になるお店を見つけて経路検索してそのままお店に行くといったように、検索から来店までの導線がスムーズになっています。
一方で通常の検索の場合、店舗のWebサイトを見て住所をGoogleマップにコピペして店舗に行くといったように手順が少し面倒になります。
このことから店舗への来店誘導という視点においてGoogleマップの方が優れているといえます。
工務店がMEO対策に取り組む価値について
飲食店や美容室のような業種ではMEO対策は大きな効果を発揮します。これらの業種は週に1回、月に1回のように購買頻度が高いので、とりあえずGoogleマップの結果を信用し、だめであれば次からそのお店には行かないといった行動パターンを取るユーザーが多いです。
一方で住宅のように購買頻度が極端に低い商品はGoogleマップでの検索結果だけを見て、その工務店に行こうとはすぐにならないと考えられます。
ただし、Googleマップに掲載されている口コミの数や質、工務店内の写真の様子といったコンテンツはお客様が工務店を選ぶ際の重要な要素になっていると考えられるので油断してはいけません。
また小規模リフォームのように住宅関連でも比較的単価が安い、購買頻度高めの商品についてはGoogleマップ上で相談に行く工務店を決めてしまう割合が注文住宅よりも高いと考えられます。リフォームなどを主体としている工務店はぜひとも取り組むべきです。
MEO対策の実施方法~Googleマイビジネスの使い方~
MEO対策はGoogleマイビジネスというツールを活用して実施します。Googleアカウントさえあれば無料で使用できるので、Googleアナリティクスやサーチコンソールなどに使っているGoogleアカウントでGoogleマイビジネスの登録も行うと良いです。
Googleマイビジネスの登録方法
既にGoogleマップ上に店舗が登録されている場合は「このビジネスのオーナーですか?」の部分をクリックしてオーナーとしてのリクエスト権限を申請します。
電話番号が登録されている場合は電話番号確認、電話番号が登録されていない場合は店舗にハガキを郵送してもらい認証を行う方法があります。
ハガキによる認証は数週間の時間がかかるので、できるのであれば電話番号認証の方が良いです。
Googleマップに登録がない場合
新店舗などでそもそもGoogleマップに登録がない場合は店舗の登録からはじめます。Googleアカウントにログインした状態でGoogleマイビジネスのページを開いて「今すぐ開始」をクリック必要情報を入力してください。
複数の店舗がある場合
工務店本社や住宅展示場、支店など複数の拠点を持つ場合でもGoogleアカウントが一つあれば一括管理可能です。Googleマイビジネスにログインして「ビジネスグループを作成」から複数の店舗情報が管理できます。
Googleマイビジネス初期設定
無事に店舗の登録ができれば初期設定を行います。情報登録画面からビジネス名、住所などの登録ができます。Googleからの評価を高めるためにも、情報は可能な限り埋めたほうが良いです。下記の情報については登録することをお勧めします。
- ビジネス名
- カテゴリ
- 住所
- サービス提供地域
- 営業時間
- 電話番号
- Webサイト
- 写真(外観・内観)
- ビジネス情報
- メニュー・サービス
営業時間や電話番号、Webサイトなどを間違えて表示していると顧客の離脱要因にもなるので注意してください。メニューやサービスについては施工の料金体系や施工事例を入力することで埋めることができます。
MEO対策で実施すべき4つのポイント
MEO対策のテクニックは様々ですが基本的にはSEO対策と同様にお客様が求めていると考える情報を適切に伝えることが検索順位上昇の重要な要素となります。Googleはこの順位決定の仕組みについてGoogleのローカル検索結果の掲載順位を改善するというWebページの中で、
表示頻度を上げる施策として
- 詳細なデータを入力
- 場所の確認手続き
- 営業時間の情報を正確に保つ
- クチコミの管理と返信を行う
- 写真を追加
ローカル検索結果のランキング決定の仕組みとして
- 関連度
- 距離
- 知名度
が関連していると公開しています。端的にまとめればMEO対策を実施する際は次の4つのポイントに注意してください。
店舗情報は正確に表示する
Googleマップには店舗の営業時間や営業日、連絡先など様々な情報が登録できます。まれにあるのがこれらの情報が間違っているケースです。
もちろん情報が間違っていると「営業していると思って行ったのに閉まっていた」といったクレームの要因になりますし、クレームなどによって顕在化しなければ同じようなケースでお客様が流出している可能性に気づけません。
まずは店舗についてできるだけ正確に豊富な情報を入力してください。
説明文にキーワードを盛り込む
Googleマイビジネスで上位表示されるためには、狙っているキーワードとの関連性を高める必要があります。
そのためには、解釈説明を書き込む場所である「ビジネス情報」の説明文にキーワードや地域名を盛り込みます。それによってキーワードとの関連性が高まり、上位に表示されやすくなります。
ただし過剰に盛り込みすぎるとペナルティの対象になりますので、あくまで自然に読みやすい範囲で対策しましょう。
お客様のレビューを集める、返事をする
Googleマップ上での検索順位に大きな影響を与えている要素の一つと考えられるのが、お客様からの口コミ投稿の数や評価の質です。
口コミの少ない、もしくは評判の悪い工務店が仮に検索上位であったとしてもお客様は不安になって行ってみようとはなりません。工務店の場合はMEO対策の競合が激しくないのでエリア内で一番レビューがついている工務店でも数件しかないというケースもあります。よって、お客様にお願いして軽くレビューを収集するだけでもすぐにそのエリアNo1の口コミ数になれることもあります。
また、口コミに対して返信できる機能もあるので適宜お客様に返信してください。
店内の様子が分かるように写真撮影をする
画像もGoogleマップ経由でお客様を誘導するのに重要な要素になります。店内の様子が分かりにくかったり、暗かったり汚かったりと印象の悪い店舗にはどうしても入りたくなくなります。
店内の様子を明確にする、お客様に良い印象を持ってもらうためにも写真は店内の様子が分かるように豊富にかつ相手に明るい印象を与えることを心掛けてください。通常の写真だけではなく360度カメラを用いた写真なども投稿できるので、店内の様子を特にアピールしたい場合は検討してください。
MEO対策で工務店・住宅展示場への集客を効率的に
MEO対策は数年前から注文されはじめたWebマーケティングの手法で、SEO対策と比較すると競合が少ないためコストパフォーマンス高くユーザーを集客できる可能性が十分にあります。
勝手に店舗情報が登録されていることもありますが、自社で情報をコントロールするためには「Googleマイビジネス」という無料のツールを使用しなければなりません。
MEO対策を実施する上でのポイントは4つで「店舗情報は正確に表示する」「説明文にキーワードを盛り込む」「お客様のレビューを集める、返事をする」「店内の様子が分かるように写真撮影をする」です。これらは地図上の検索順位を上げるだけではなく、ユーザーがその工務店を選ぶ、信用する確率を高めることにもつながります。