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住宅見学会に訪れる家族

工務店にとって見学会は重要な見込み顧客創出手法になりますが、新聞の折り込みチラシやタウン誌広告などに頼り切った手法では限界があります。

見学会集客はリアル集客とWeb集客を組み合わせることによりコストパフォーマンスが改善できます。本コンテンツでは工務店の見学会集客についてターゲット選定からSNSなどのメディア活用の手法について紹介します。

ネット×リアルを融合した当たる見学会集客の実施方法

近年のマーケティングでは「オムニチャネル」という概念があります。

顧客はネットだけリアルだけどちらかに偏って情報を収集し商品の購買に至るのではなく、リアルとネットを行き来しながらさまざまな情報を収集、体験をして購買に至ります。そして、この顧客の行動を想定してリアル×Webを連携させて顧客を重層的にフォローしようという概念がオムニチャネルです。

特に注文住宅は購買を検討しだしてから実際に契約に至るまで年単位の月日がかかることがあるので、顧客集めからフォローの精度が特に大事になります。よって見学会集客を成功させようと思えば、ネット、リアルの両面から顧客集め、フォローをした方が良いでしょう。

見学会集客は、イベントそのものを除けば1:企画、2:集客、3:フォローの3つのステップがあり、それぞれのステップで営業を意識した行動が求められます。

1:企画―見学会集客の成否の8割は準備で決まる―

集客の成否は企画段階で既に大方決まってしまいます。ついつい次のような企画をしていないでしょうか?

  • 直前までアイデアがまとまらず集客に十分な時間が確保できない
  • すべてのお客様をターゲットにして結局誰にウケる見学会なのか分からない
  • 役割分担や立ち振る舞いなど細かく決めずにアドリブで何とかしようとする

多くの工務店様は、見学会イベントでこのような問題が起こりがちですが、この3つの問題を解消することによって見学会集客は大きく改善します。

企画から見学会開催までは最低3か月の期間を取る

最低、見学会を開催する3か月前から企画に取り組んでください。

もちろん、これは見学会はゆっくり企画しても良いというわけではありません。
企画を成功させるためには、次の3つの期間が必要になります。

  • 集客方法からイベント後のフォローまで企画全体を精査する期間
  • 繰り返しイベント告知をするための集客期間
  • イベントの準備・関係者との調整をする準備期間

特に集客については最低1か月、できれば1か月半程度かけて重ねて告知した方が良いでしょう。

また見学会の企画ではコンセプトや日時、メンバーを大雑把に決定するだけではなく、企画の段階で細かく誰が何をするか設定・調整しなければならないので時間もかかります。

見学会のテーマを決める(ターゲット×ブランド)

おそらくどこの工務店様にも様々な強みがあり、色々なアピールポイントがあります。

ただし、そのすべてを見せようとするとかえって、何もかも中途半端にしか伝わらなくなります。自社のブランドとターゲット層から勘案して、見学会のコンセプトを明確にした方が良いでしょう。

ターゲットについては高齢者、ファミリー層などといった大雑把なイメージではなく、名前や職業、家族構成、年収、休日の過ごし方など具体的な人物像(ペルソナ)を想定して見学会を企画した方が先鋭的でお客様に刺さりやすいイベントが企画できます。

また、「モデルルームに宿泊できる」「モデルハウスの庭でバーベキューができてA5ランクのお肉が食べられる!」といったようにイベントの売りについても1つ大きなテーマを考えてください。

「誰が」「何を」「いつ」「どのように」するかまで明確に決める

見学会集客に慣れてくるとその場のアドリブで何とかしようと考えがちですが、実際は当日思うようにいかずに後から「あの話をするのを忘れていた」「この説明はこうしておけばよかった…」と後悔することが多いのではないでしょうか。

手間がかかると思われるかもしれませんが、見学会の企画は「誰が」「何を」「いつ」「どのように」まで細かく行動レベルまで落とし込んで、前日リハーサルについても必ずやるべきだと考えられます。

見学会はある種の営業と同じなので営業ロープレをするように見学会ロープレも丁寧に実施することが見学会の成功につながります。

2:集客―Web×リアル集客を組み合わせる

集客にはチラシなどのリアル系集客、ホームページでの告知のようなWeb系集客の2種類がありますが、どちらに傾倒するのも間違いです。

お客様は家のポストに投函されたチラシを見てネットでその工務店のことを調べる、あるいは既に接点がある顧客がWebで情報を見てDMが届いて行く決意をするといったように両方の集客施策の影響を受けながら意思決定をします。

見学会集客を成功させるためには、リアル×Webを活用した集客策を実施してください。

webマーケティングを考察する人物

蓄積されたプール顧客にアプローチする

まず、見学会集客を実施する際のターゲットとなるのがプール顧客です。プール顧客とは新規顧客として接点を持ったものの検討が進んでおらず成約に至っていない顧客のことを指します。

プール顧客を見学会に呼ぶことが見学会成功の近道になります。

こちらからアプローチする場合は個別感を出す

SNSに蓄積されたプール顧客については一斉送信のような形で情報を流布させるのが効率的ですが、より効率を高めたいのならば個別にSNSでアプローチすることも重要です。

例えば、個別の営業担当の名前で情報を提供したり、以前接触したときのエピソードを冒頭で話題にしたりと「個別感」を創出した方が反響率は高くなります。

DMはピンポイントで使用する

プール顧客に対してSNSと同時に実施したいリアル系集客がDMです。ただし、DMを出す際はコストを意識してください。郵送費だけでも最低でも1通当たり50円、さらにデザインやDMの紙質にこだわったりすれば1通当たりの配布コストは100円~300円程度になります。

おおよそ成約しそうにないお客様にDMを送っても集客のコストパフォーマンスを下げてしまうのでDMでフォローすべき先については精査してください。

なお、SNSの時と同様に「個別感」を出すのは有効です。担当営業が手書きでDMに一言を添えたり、名前の部分だけは手作業で書いたりするなど「あなたのために」という演出によって反応率は高まります。

見学会告知のタイミングは?

既に関係を作ったお客様といっても、1回の告知で来てくれるとは限りません。

ただし、あまりに告知しすぎるとお客様からうっとおしいと思われるかもしれません。お客様への告知は1か月前、1週間前、前日の3段階が基本でお客様の様子を見ながら頻度を変えてください。

また、すべて同じ内容を発信するのではなく毎回角度を変えて見学会の魅力を伝えるように心がけてください。

新規顧客には重層的にアプローチする

新規顧客にアプローチする際に重要なのは顧客の行動を予測することです。おそらく家のポストに投函されているチラシを見て一発で「このイベントに参加しよう!」と思う顧客はまれです。

よほど有名なブランド・工務店でもない限り最低でもインターネットでどのような会社がやっているイベントなのかを調べるでしょう。

このように新規顧客が見学会の情報を入手して、どのように行こうと決心するのかイメージしながら集客策を構築してください。

まずWebサイト、SNSで告知しておく

最低限新規集客で実施しなければならないのが、Webサイト、SNSでの見学会の告知です。これはチラシを配布したり、DMを送ったりするよりも早く実施してください。

お客様が何らかの方法でイベントについて知ったときに会社のホームページ、SNSでも告知している様子がないのならば本当にやっているのかな?と思うからです。

ただし、Webサイト、SNSで告知をしただけでは新規集客には成功しません。数ある情報の中からイベントまでの開催期間中にたまたまWebサイトやSNSを見て見学会に行きたくなるという人はおそらくいないでしょう。

まだまだ効果的なチラシ集客

見学会に集客するためのベーシックな手法として昔から人気なのが、新聞の折り込みチラシやポスティングチラシといったチラシ戦略ですが、Webによる集客効果が高まりつつある現代においてもまだまだ有効です。

さらにひと手間加えて集客効果を高めるならば、どうやってWebサイトに誘導するのかを考えてください。

例えば、Webからエントリーするとノベルティがもらえたり、前回の様子のYouTube動画のQRコードを掲載したりして、お客様が自発的にイベント集客のために何かすることを促す仕掛けをつくることによって反応率は高まります。

広告費が掛かるけども効果的な「LP×リスティング広告」

LP(ランディングページ)という1枚のWebページを制作して、そこにリスティング広告(Googleなどの検索キーワードに対して出す広告)で集客して問い合わせを獲得するという手法はWebマーケティングにおいても鉄板です。さらに広告の出稿地域をエリア単位で絞ることができるので小商圏の工務店でも投資対効果は高いと考えられます。

一般的にリスティング広告で指定するキーワードは「●●市 見学会」「モデルハウス 見学会」のようなキーワードで、具体的に見学会に行きたいというニーズが高いお客様だと考えられます。

よって、お客様の雰囲気を見て許可をいただいて「見学会で特に気になることはありますか?」といった事前のアプローチをしたり、資料を先に送ったりと見学会の前に個別感を出し、温度感を高めておくとその後の商談がスムーズになりやすい傾向にあります。

リターゲティング広告でお客様を追跡しよう

Web集客において重要なのがリターゲティング広告です。例えば見学会の1か月前に見学会のWeb広告を見ても行きたい気持ちがあっても忘れてしまい結局来ないというケースが想定されます。

そういった離脱を防ぐために一度特定のWebページを見たお客様を追跡してそのお客様が見る色々なWebサイトの広告枠に見学会の広告を配信するのがリターゲティング広告です。

おそらく多くのお客様はチラシなどのリアル系集客で情報を知っても、一度はネットで情報を調べるはずなので、Webサイトのイベント告知ページを見た人にリターゲティング広告を設定することにより自動的に追客できます。

3:フォロー―プール顧客を活かしてイベントを成功させる―

注文住宅を建てるまでの検討期間は長期に渡りますが、その際に単純ながら重要なKPIが接触頻度です。最低3か月に1回はなんらかの形で接触しておかないと検討中のお客様が離脱する可能性がありますし、6か月何のフォローもしていなければほぼ離脱したと想定した方が良いでしょう。

一般的に工務店の新規集客コストは高いので、新規集客から成約までの離脱率をどれだけ低下させるかが工務店の収益にとって重要な指標となります。

一度見学会に来たお客様はLINE、Twitter、Facebook、Instagramなどさまざまな方法でつながっておいた方が良いでしょう。

できるだけSNSにプールする

プール顧客を作る際におすすめなのがLINE、Twitter、Facebook、Instagramなどの媒体です。また、すべてのSNSを分散すると管理に手間がかかるので多くても2つ程度のSNSに留めておいた方が良いでしょう。特にLINEは普及率が高く、顧客フォローのためのさまざまな機能が充実しているのでおすすめです。

会員制度は有効か

一部の工務店では住宅の建築を検討しているお客様あるいは建てた後のお客様を対象にした会員制度によって顧客の囲い込みをおこなっているケースがあります。もちろん、プール顧客に対してこのような会員制度は有効です。

ただし、コミュニティの運営には一定の企画力と労力が要求されますし、中途半端なフォローしかできないとかえって顧客ロイヤリティの低下につながるかもしれません。

見学会集客で新規顧客を集める、検討客の検討を促進する目的ならばわざわざ会員制度を構築するのもコストパフォーマンスが悪いと考えられます。

工務店が見学会集客に成功するためには

工務店が見学会集客・その後の営業を成功させるためには下記の3ポイントに注意してください。

工務店が見学会集客・その後の営業を成功させるための3つの方法
  1. 最低3か月前から集客・フォロー含めて綿密な計画を立てる
  2. Webとリアルを組み合わせて、新規×プール顧客を意識しながら集客する
  3. 丁寧にフォローしてプール顧客を増やす

また、見学会以外にも工務店の集客に使用できるイベントはたくさんあります。イベント集客全般について検討している方は、「工務店の集客イベント10選~具体例とマーケティング手法について~」も合わせてお読みください。

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