
Webマーケティングにおける最もベーシックな手法がリスティング広告です。検索エンジンの検索結果に文字ベースの広告を出稿する手法で、発生したアクセスに応じて課金されるので費用対効果はコントロールしやすい傾向にあります。
本コンテンツではリスティング広告とは何か?広告設定のポイントは何か?ついて解説します。
- リスティング広告とは何か?
- 工務店の活用におけるリステイング広告のメリット・デメリット
- リスティング広告設定のポイント
本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。
本コンテンツの目次
リスティング広告とは?
上の画像が大阪府東大阪市で「注文住宅」とGoogleで検索した場合の結果です。検索結果としてはSUUMOが一位ですが、その上に広告が4つ掲載されていることがわかります。これが「リスティング広告(検索連動型広告)」と呼ばれるWeb広告でWebマーケティングにおける最もポピュラーな広告手法です。なお、Googleだけではなく、同じく日本で主要な検索エンジンのYahoo!にも同様の広告があります。
工務店集客にリスティング広告は活用できるのか?
結論から説明すれば、リスティング広告は工務店集客の手段となりえます。このことは多くの工務店がリスティング広告を使用していることからも裏付けられます。
ただし、誰もがリスティング広告を使用すれば成果を上げられるというわけではありません。昔からある広告手法なので利用者も多く、長年続けている工務店の方がノウハウも蓄積しています。競合の工務店をチェックした上で、リスティング広告をどのように使用するか検討しなければなりません。
リスティング広告とディスプレイ広告の違い
リスティング広告とセットで運用されることが多いのが、Webサイトやブログなどの広告枠に広告を配信するディスプレイ広告です。
ディスプレイ広告が潜在顧客にアプローチするのに適しているのに対して、リスティング広告は顕在顧客にアプローチするのに適していると言われています。
どちらも同じ広告システムで配信できるので、リスティング広告とセットでの利用を検討してください。
リスティング広告のメリット
その1:キーワードで能動的にターゲットを絞れる
例えば、看板広告の場合まったく住宅やリフォームに興味がない顧客も広告を閲覧します。そして、こういった興味がない顧客が閲覧する費用も広告費用の中に含まれています。
一方でリスティング広告ではキーワードで能動的に広告を配信するターゲットを絞れます。
例えば、「北欧テイスト 注文住宅」というキーワードに広告を出稿すれば他のテイストが好きなユーザーは引っ掛かりませんし、「トイレ リフォーム 激安」というキーワードで検索しているユーザーには価格の安い商品を提示しなければなりません。
このようにキーワードベースでユーザーのニーズをある程度絞れるので広告のミスマッチは少なくなります。
その2:費用対効果をコントロールしやすい
リスティング広告は1クリックあたり●●円という形で課金されます。何人広告を閲覧した、そのうち何人クリックしたというのは広告システムからチェックできますし、コンバージョン設定という設定をすればそのうち何人が資料請求や問い合わせなど目標の行動を行ったかも計測できます。
その数字をもとに広告の出稿をコントロールすれば良いので、新聞折り込みやチラシなどよりも費用対効果はコントロールしやすいです。
リスティング広告のデメリット
その1:長年利用されているので競合企業が多い
昔からある広告手法なので、すでに多くの企業が利用しています。Instagram集客のような最近できた手法と比較すると、古くから実施している企業に多くのノウハウが蓄積しています。
こういった企業を比較されて、なお問い合わせを獲得するためにはそれなりにお客様が問い合わせをしたくなる工務店の特徴が必要となります。
その2:潜在顧客は獲得しにくい
キーワードベースで広告を出稿するのでいずれ住宅に興味を持つかもしれない潜在顧客にはアプローチしにくいです。また、潜在顧客にアプローチするためにあえて「旅行 おすすめ」のようなまったく関係のない検索キーワードに広告を出稿して、万が一にもクリックされれば広告のコストパフォーマンスが著しく低下します。
すでに、注文住宅やリフォームに少なからず興味をもっているだろうユーザーが検索しそうなキーワードにしか広告は出稿しない方が良いです。
リスティング広告設定のポイント
リスティング広告を設定する際は「品質スコアを高くすること」「部分一致を活用すること」「難しそうであれば外注すること」の3つがポイントになります。それぞれについて簡単に説明します。
広告ごとの品質スコアを高くする
作成した広告にはそれぞれ運用結果に応じて「品質スコア」という評価がつけられます。品質スコアは1~10までの10段階評価で数字が大きいほど、評価は高いことになります。
品質スコアが高い広告ほど、同じような価格で入札していても広告が表示されやすくなります。
品質スコアは、
- クリック率
- 出稿キーワードと広告文章の関連性
- リンク先のページの内容やユーザビリティ
の3つの要素に影響を受けます。特に6点以下の評価の広告の場合はまだまだ改善の余地があるはずなので、適宜これら3つの要素について調整して品質スコアを高めるべきです。
部分一致を活用する
ユーザーが検索しているキーワードと広告出稿するキーワードのマッチングには「完全一致」「フレーズ一致」「絞り込み部分一致」「部分一致」の4つの手法で、後ろの手法になるにつれて一致する間口が広くなります。
完全一致にしてピンポイントで広告を出稿した方が無駄がないと思われるかもしれませんが、広告運用初期段階はあえて部分一致で出稿するべきです。
部分一致は設定したキーワードの関連語句、類義語なども含んで広くマッチングさせる方法で余計なキーワードにも露出する分だけ費用対効果は悪くなります。
ただし、「検索クエリ」という実際にユーザーが検索したキーワードを見ることにより広告出稿時には気づかなかった広告キーワードや検索の仕方も発見できるので、費用対効果の良いキーワードを発見するのに役立ちます。まずは部分一致でキーワード候補を探して、完全一致で徐々に広告の精度を高めるというのがリスティング広告のベーシックな手法です。
工務店内で設定・運用するのが難しいと感じた場合
リスティング広告は常時チェックしなくても2~3日に1回設定を見てこつこつ調整すればよいだけです。よって、事務スタッフが片手間で運用することも可能です。
ただし、工務店によっては社内での運用が難しい場合もあります。そういった場合はリスティング広告代行業者を適宜利用してください。
運用する広告費用の20%程度(最小50,000円程度)を支払えば、工務店に代わって広告の初期設定や運用を代行し、定期的にレポーティングしてくれるサービスがあります。
リスティング広告で工務店のWeb集客を成功させる
リスティング広告はWebサイトさえあれば誰もが簡単に運用できます。ただし、競合も多いので成果を出すためにはそれなりの手間はかかります。
細かくキーワードを設定したり、広告のリンク先をユーザーに理解しやすいように作成したりと細かい調整が必要なのです。広告費さえ用意すれば誰も使用できますが、工務店内で運用するのが難しいと考えられる場合は、運用を業者に外注することも可能です。