
近年、写真共有SNSのInstagram(インスタグラム)が注目を集めています。インスタグラムの特徴は写真を核として情報を共有することにあり、「インスタ映え」などの言葉に代表されるように、良い写真がバズると「何万、何十万のアクセスが発生し、莫大な広告効果があります。
綺麗な風景な美味しそうな食事といった写真に訴求力があるコンテンツにとっては良い集客ツールで、工務店が建築した住宅の施工事例やおしゃれな家具のコーディネートなどもインスタグラムでは拡散されやすいコンテンツとなりえます。
本コンテンツでは工務店がインスタグラムを活用するメリットとインスタグラムを活用してマーケティングしている工務店の事例について紹介します。
- 工務店がInstagram(インスタグラム)を使うメリット
- 工務店のInstagram(インスタグラム)活用方法とその実例20選
本コンテンツの学習にかかる目安時間は20分〜25分程度です。
工務店がインスタグラムを使うメリット
インスタグラムはSNSの中でも次のような特徴を持っています。
- 3,300万人以上のアクティブユーザーがいる大手SNS
- 写真中心のコミュニケーションで工務店の施工事例の魅力を伝えやすい
- 20代、30代のこれから家を建てる層にアプローチしやすい
- 広告のターゲットを居住地域、年齢、趣味などで細かく絞れる
利用方法は他のSNSと同様に多岐にわたりますが、具体的には下記のような利用が考えられます。
- コンテンツの魅力によって新規フォロワーを集め、そこから顧客化する
- 検討中の顧客に定期的に情報を発信し成約率を向上させる
- OB客とのコミュニケーション及びそこからの紹介案件の獲得
- 社の雰囲気やこだわりなどを伝えて採用の精度を高める
- 自社の世界観を伝え、フォロワーを獲得することにより工務店をブランディングする
インスタグラムは特にこれから家を建てる世代が多く、工務店の魅力や技術が伝わりやすい写真中心のコミュニケーションなので工務店の集客に向いているツールです。
工務店の活用事例20選
工務店におけるインスタグラムの活用方法は大きくわけて、次の4つに分類できます。
- 家づくりに関する知識を伝える
- 施工事例でユーザーに魅力を伝える
- ユーザーとの接点を強化する
- 会社の雰囲気を伝え採用に役立てる
もちろん、1つのアカウントを複数の目的のために同時に使うことも可能です。いずれにしても、インスタグラムはSNSの中でも工務店集客に向いているツールなので、どうすればSNSを通じて自社の魅力を知ってもらえるのか創意工夫しながら運用することが求められます。
本コンテンツでは、工務店の活用事例と工務店以外が運営するアカウントで非常に参考になるものを20アカウント選び、活用のポイントについて紹介します。
パターン1:家づくりに関する知識を伝える
例えば、「良い土地の探し方」、「失敗しない工務店の選び方」といったコンテンツをWebサイトに掲載してアクセスを増やすコンテンツマーケティングという手法がありますが、良質な知識コンテンツはSNSにおいても強力な武器となります。インスタグラムは写真に特化したSNSですが長文も掲載できるのでSNSでコンテンツマーケティングを実施することにより、フォロワー数アップ、顧客の信頼度向上などが見込めます。
ただし、写真主体のコミュニケーションなのでサムネイルで魅力が伝わらなければ閲覧されず、良い効果も得られないので、ユーザーが興味を持ちそうなサムネイルを工夫して制作しなければなりません。
中内工務店
中内工務店はインスタグラムでオーソドックスな知識系コンテンツの配信をしています。
サムネイルはコンテンツに関連する施工事例の写真を明るめに撮影した上で、中央部分に半透明の白枠に明朝体でシンプルにタイトルだけを書くということで、とても見やすくなっています。
また、完成見学会やLINE@へのフォロワーの誘導など、次の営業につなげる導線もきちんと設計されています。
SNSマーケティングにとって重要なのは継続することですが、どうしてもSNSにこだわりすぎるとかえって投稿しづらくなり、フォロワーとの接触頻度が低下、投稿にコストがかかりすぎかねません。一方で、中内工務店のようなシンプルだけどもマーケティングの必要条件を満たしたインスタグラムの運用の仕方は長続きしやすく、とりあえずインスタグラムを始めてみようという気軽な工務店にとっても参考になります。
中内工務店のインスタグラムアカウント(@nakauchikoumuten)
小堀材木店
小堀材木店は2020年1月にインスタグラムアカウントを開設した工務店です。
「材木」と名のついている通り、材木の立場から家づくりについて紹介する投稿を行っています。
例えば、注文住宅のコストカットポイントや完成住宅でチェックすべきポイントなどをすべてプレゼン資料のように画像化して紹介しているのが特徴です。
このような知識系コンテンツの場合、手間がかからないし要旨をまとめず長文で投稿すれば良いと、ついサムネイルだけ作って後は文章として投稿しがちです。しかし、小堀材木店の投稿のようにあえて文章部分を画像にすることによって、ユーザーが理解しやすいように要旨を凝縮したり、フォントサイズや色味を工夫してよりユーザーが理解しやすいようにコンテンツを洗練させたりといったことが可能となります。
あくまでも画像ベースでコミュニケーションが完結できるように工夫することはインスタグラムらしい手法だといえます。
小堀材木店のインスタグラムアカウント(@kobori_timber)
takumi_hayashi_hapinice_(林美健)
takumi_hayashi_hapinice_は愛知県にある林美健という工務店の三代目社長が個人名義で運営しているインスタグラムアカウントです。
フォロワーは1万人いて、工務店の代表の視点から土地選びから家づくり、住宅ローンのことまで家づくりにまつわるさまざまなことを施工事例の合間に紹介しています。
このアカウントの特徴はYouTubeと連動していることです。
知識系コンテンツの場合、解説などが写真だけでは伝わらないことも多いので、インスタグラムには一定の限界があります。
家づくりなどのじっくり解説するべきコンテンツはインスタグラムよりもYouTubeの方がユーザーに情報を伝えやすいので、写真数枚で伝えられる情報、じっくりしたい情報はYouTubeに投稿してインスタグラムで告知といった使い分けをすることによって、ユーザーの満足度を高めやすくなります。
インスタグラムだけのフォロワーにするのではなくYouTube、LINEなど複数SNSでフォローしておくことによりユーザーのグリップ力が向上します。
takumi_hayashi_hapiniceのインスタグラムアカウント(@takumi_hayashi_hapinice_)
無印良品の家
フォロワー50万人程度に達しており住宅系のインスタグラムアカウントの中でも人気のアカウントの1つです。
リノベーションのオンライン相談会を1〜2か月に1回程度のペースでインスタグラム上で実施しています。
投稿は施工事例やモデルルームの紹介でほぼ文字などを挿入しないシンプルな写真にコメント欄で事例について解説するといったシンプルな構成になっています。一方でストーリー欄には読み物のストーリーがあり、そこでは住宅にまつわる様々なコンテンツを用意しています。
無印良品の家のインスタグラムアカウント(@mujihouse)
パターン2:施工事例でユーザーに魅力を伝える
工務店の施工事例は単体で魅力的なコンテンツとなります。
しかしながら、普通に撮影した写真をアップロードするだけでは十分に住宅の良さが伝わらない場合はあります。撮影アングルや照明など写真撮影のテクニックを駆使したうえで、画像加工ソフトで修正をするといった細やかな作業が求められます。
また、360度カメラで撮影した画像をInsta360などのアプリで加工してインスタグラムにアップすれば、より没入感のある画像・動画も共有できるようになります。
写真は奥の深い媒体なので施工事例を魅力的に伝えられるように、工夫しなければなりません。
安成工務店
天然乾の近県産スギ材と自然エネルギーを活用した発電システム「OMソーラー」を使った家づくりをしている工務店です。
投稿はシンプルに画像と説明文だけで構成されています。シンプルな画像ですが、インテリアまできちんとこだわっていたり、全貌が早くしやすいようにカメラアングルを工夫したりと様々な配慮が行き届いた投稿が行われています。
また、ユーザーのコメントに対して全件レスポンスするといったようにユーザーとのコミュニケーションを大切にする姿勢もうかがえます。
安成工務店の投稿からもわかるとおり、木の家を強みとしている場合は、木の木目や質感がわかりやすいように照明をあてるなどして明るめ、住宅内のインテリアも木が映えるように差し色としてシンプルなものを用意する方が良いです。
安成工務店のインスタグラムアカウント(@yasunari_komuten)
竹村工務店
奈良県にある竹村工務店の施工事例専用のインスタグラムアカウントです。施工事例に特化して丁寧に作られています。
施工事例は写真1枚だけでも充分絵になりますが、それに満足せずにサムネイルに丁寧に施工事例と調和するように文字入れを行ってユーザーの興味を惹こうとしています。また、「VRで見るROOM TOUR」という挑戦的なコンテンツにも挑戦しています。
見学会やイベントの告知といった、ただフォローされている状態から会って接点を持って営業できる状態にするためのフックもインスタグラムアカウントの中に散りばめているので新規集客のために施工事例をインスタグラムに投稿する際のお手本にしたいアカウントです。
竹村工務店のインスタグラムアカウント(@takemurakoumuten)
黒澤工務店
黒澤工務店は洗練されたデザインと最先端の住宅性能などを強みとしている工務店です。
高級感のある施工事例をインスタグラムではアピールしています。高級感のある施工事例を紹介する場合は、光の当て方が重要です。いたずらに明るいだけでは親しみやすい感じが出てしまいます。高級感を作るためには写真の中に陰影を作るのが大切なので、黒澤工務店の撮影方法は参考になります。
また、この会社はインスタグラムストーリーの質問機能やライブ配信機能を使って双方向のコミュニケーションにも挑戦しています。
黒澤工務店のインスタグラムアカウント(@k_kuro30)
エコワークス
九州地方の木の家専門店です。
イベントやモデルハウスの紹介、資料請求、YouTubeへの導線を用意しています。投稿内容は施工事例やルームツアーになっています。
画像内に施工事例に関する解説を文字として挿入しており、画像だけ見ていても自然と内容を理解できる構成になっています。
コメント部分については投稿の要約+テンプレといった形になっています。テンプレ部分についてはWebサイトへのリンクや工務店のアピールといったことはもちろん家づくりのこだわりについても丁寧に記載しています。
画像に内容を集中させ、副次的にコメント欄を使っているのでシンプルながらユーザーとして気軽に読みやすい構成です。
エコワークスのインスタグラムアカウント(@ecoworks_official)
いろは工務店
奈良県を中心に注文住宅を建設している工務店です。
ストーリーズ部分で導線が整理されています。イベント、無料相談会、お友達募集(LINE誘導)といった問い合わせ獲得用の導線、YouTube、人気施工事例、テイスト別の施工事例、関連ハッシュタグといったユーザーに情報を深堀させる要素につながる導線を充実させることにより工務店に対するユーザーの理解を促進しています。
投稿のコメント部分はあえて丁寧に施工事例を説明せずに、シンプルかつ情緒的な文章を使用することによりユーザーのイメージを膨らませる効果を果たしています。
いろは工務店のインスタグラムアカウント(@yiloha.co.ltd)
カリフォルニア工務店
カリフォルニア工務店はその名のとおりカルフォルニアスタイルの住宅を建築しているハウスメーカーです。
この工務店は本メディア内の工務店のFacebook活用事例の中でも紹介しておりFacebookだけでも5万以上のいいね!を集めています。インスタグラムにも4万人以上のフォロワーが存在して、のべ10万人前後のフォロワーを抱えています。
そして、Facebookもインスタグラムもほとんど投稿内容は一緒です。2つのSNSを使用してもFacebook Business Suiteを活用すれば1回の作業で同時投稿が可能になるので作業負担はほとんど1つ分の更新と一緒です。ちなみにこの他にもルームツアー、ハウスデザインを紹介したYouTubeアカウントもあります。
また、工務店としては珍しくオンラインショップをしており、そこで取り扱っている商品紹介といったコンテンツも用意しています。
カリフォルニア工務店のインスタグラムアカウント(@californiakomuten_official)
パターン3:ユーザーとの接点を強化する
インスタグラムのフォロワー数がいくら増えても、実際の売上や新顧客に繋がらなければあまり意味はありません。そのためにはユーザーとの接点をインスタグラム上につくらなければなりません。
例えば、インスタライブでユーザーとコミュニケーションを取ったり、投稿から工務店のイベントの告知や資料請求のような問い合わせのフックとなるコンテンツを用意したりといった手法が考えられます。
ただフォローされている状態からいかに営業を進めていくのか、インスタを活用するマーケティング担当者と営業担当者で一緒に考えなければなりません。
ハウスクラフト
三重県で注文住宅を販売している工務店で、インスタグラムの投稿は写真にこだわっているものの総じてシンプルです。
注目すべきはストーリーの部分で、お客様の声や、イベント告知、アンケート、求人案内など通常Webサイトに誘導するようなコンテンツがすべてインスタグラムだけで完結するようになっています。
また、ハウスクラフトではIGTV機能も使用しています。IGTVとはインスタグラム上で最大60分程度までの動画を共有できる機能で、投稿動画内にリンクや文章、ハッシュタグなどを設置できるので、通常の動画よりも少し便利になっています。また、インスタライブを配信修了後にそのままIGTVにアーカイブとして残しておくことも可能です。ハウスクラフトではこの機能を使用して、モデルハウス案内の動画などを残しています。
インスタグラムはSNSとして多機能かつまだまだ新しい機能が追加されると考えられます。これらの機能を使いこなすことによりユーザーとの接点をより強化できます。
ハウスクラフトのインスタグラムアカウント(@housecraft.jp/channel)
ナチュールホーム
ハウスクラフトよりさらにIGTVの投稿が充実しているのが岐阜県にあるナチュールホームです。
ナチュールホームでは家づくりの質問会をインスタライブで実施し、IGTVにアーカイブを残しています。またOBへのインタビューなども投稿されています。
また、投稿キャプション部分もブログのように充実しており情報が濃く、コメントについて丁寧にレスポンスをしていることからもナチュールホームの丁寧な顧客対応がうかがえます。
インスタグラムを使ったコミュニケーションのお手本としたい事例の1つです。
ナチュールホームのインスタグラムアカウント(@naturehome1)
永森建設
福井県の自然素材を使った和モダンテイストに強みを持った工務店です。
インスタグラムでは施工事例やルームツアーを投稿して注文住宅の完成形をイメージさせることはもちろんユーザーとのコミュニケーションのためにも活用しています。ライブ配信でフォロワーからの家づくりに関する質問に答えたり、長尺でモデルハウスの中を解説したりといったユーザーとの双方向コミュニケーションを実施しています。
特に近年、インスタグラムは動画機能に力をいれているので、今後もこのように動画ベースで双方向的にコミュニケーションを行うことが工務店に求められると予想されます。
永森建設のインスタグラムアカウント(@nagamorinomori)
一条工務店
大手ビルダー一条工務店のインスタグラムアカウントです。
建築事例ももちろん投稿されていますが、他の工務店の投稿と比較するとモデルが写真の中に映っており生活イメージを想起させる投稿が多い傾向にあります。
また、家の中の日常の風景を投稿するフォトコンテストや「#みてみて一条」というユーザーが参加できるオリジナルハッシュタグといったユーザー参加型コンテンツも用意しています。
問い合わせ獲得の導線としては展示場の来場予約、カタログ請求、他SNSとしてはLINE、YouTube、Twitterへの導線を確保しています。また、オリジナル電子カタログアプリ、Web展示場といった大手ならではのコンテンツへの誘導も実施しています。
一条工務店のインスタグラムアカウント(@ichijo_official)
積水ハウス
大手ハウスビルダーの積水ハウスが運用しているインスタグラムアカウントです。
大手ビルダーのアカウントらしく、手間がかかっているだろう写真や分かりやすいコンテンツなど簡単に見えてレベルの高い投稿が並んでいます。
加えて、積水ハウスの特徴はインスタグラムを通じてユーザーとの積極的な交流を図ろうとしている点にあります。
「#積水ハウス」とハッシュタグがついた投稿については積水ハイム自身がチェックしており、17万件以上の投稿が寄せられています。
また、オーナーの投稿についても「#積水ハウスファミリー」という専用のハッシュタグがあり、2万件以上が投稿されています。このように専用のハッシュタグを通じてユーザーとコミュニケーション、積水ハウス関連の投稿を増やすことによりインスタグラムを通じてユーザーに会社だけでは不可能な大量の情報を提供できます。
積水ハウスのインスタグラムアカウント(@sekisuihouse)
パターン4:会社の雰囲気を伝え採用に役立てる
集客と同様に、採用にもインスタグラムは活用できます。
ただし、集客用のインスタグラムアカウントとはユーザー層も投稿すべきコンテンツも異なるので、できれば集客用と採用用はわけて運用した方が良いです。
楓工務店
奈良・京都南部エリアで活動している楓工務店では集客用のアカウントとは別に採用のためのアカウントを運用しています。
採用アカウントではインターンや選考会、誕生日会などの社内イベントの様子が投稿されています。
これらの投稿は通常集客用アカウントには投稿することはないので、採用独特の投稿だと考えられます。
採用専用のインスタグラムアカウントを開設することによって、採用母集団の形成、内定者の辞退率低下などの効果が期待できます。
楓工務店のインスタグラムアカウント(@kaedesaiyo)
日和建設
東大阪で建築、解体、土木など複数の事業を行っている建築会社です。
通常投稿用と採用用の2種類のインスタグラムアカウントを活用していますが、採用用のアカウントの方が圧倒的にフォロワー数は多いです。
また採用のためのアカウントといっても、会社の日常的な風景を切り出した投稿が多いので求職者だけではなく、お客様に対しても会社の雰囲気の良さやこだわりをアピールできる内容になっています。
施工事例やルームツアーだけに投稿を特化させると工務店の雰囲気自体を伝えるのは難しいのでこういったアカウントで捕捉すると良いかもしれません。
日和建設のインスタグラムアカウント(@hiyori_kk_recruit)
パターン5:工務店以外が運営しているアカウント
住宅系のアカウントの中には工務店だけではなく、家づくりのメディアや施主とビルダーをマッチングさせるサービスが運営しているアカウントも存在します。
こうしたアカウントは総じて投稿が洗練されており、工務店も見習うべき点が多い傾向にあります。
madree(マドリー)
madreeはスタジオアンドビルト株式会社が運営する、工務店とユーザーのマッチングサービスです。
建築家が作成した間取りを毎日投稿しており、フォロワーは30万以上いて、1日で1,000件以上のいいね!を獲得する投稿もあります。
間取りには生活導線や用途、ライフスタイルなど施主様の様々な要望と工務店の創意工夫が込められており、単体の施工事例を見るよりもユーザーにとって参考になる情報が多く散りばめられています。
使用されている部材やデザインによる空間の空気間は間取り図だけでは伝わりにくいかもしれませんが、初期段階のユーザーにとって間取りは自分が建てようとする家をイメージするための重要なコンテンツとなります。
madreeのインスタグラムアカウント(@madree.jp)
デザイン工務店
工務店が運営しているのではなく、全国の工務店の施工事例を紹介するためにIT企業が運営しているインスタグラムアカウントです。
公式サイトから工務店の資料請求もできるようになっており、工務店の集客活動に使用できるアカウントだと考えられます。ユーザーへのアンケートも定期的に行っており、フォロワーと双方向のコミュニケーションを実施しています。
デザイン工務店のインスタグラムアカウント(@designkoumuten)
THE ROOM TOUR
フォロワー20万人以上を誇るマイホームづくりに関するメディアです。
これから住宅を建てようと考えているユーザーに向けて丁寧にコンテンツを制作しています。インスタグラムはただ画像で見せるのではなく、画像の中に文字を盛り込むことによって十分に知識をユーザーに伝えられるメディアとなりえます。
特に知識系コンテンツでユーザーを獲得したい工務店は手本にしたい要素が多いインスタグラムアカウントです。
THE ROOM TOURのインスタグラムアカウント(@the_room_tour)
日々進化するSNSに対応して集客する
インスタグラムの機能は日々進化している
工務店集客において役立つインスタグラムですが機能は日々進化しています。
特に2021年にはリール機能を中心に動画関連機能が強化され、画像を超えた複雑な情報をインスがグラム上でより伝達しやすくなりました。さらに地図検索機能が追加されたり、予約などのフォームが一部の業種で拡充されたりとより集客機能の強化も行われています。
本コンテンツで紹介した事例以外にもインスタグラムの進化に伴いさまざまな工務店の活用事例が出現することが期待できます。
参考:インスタグラム(Instagram)の新機能とその活用法【2022年版】
複合的にSNSを使いこなす
本コンテンツの中で紹介した工務店の中にはインスタグラムだけではなく、YouTube、TikTokなど複数のSNSを併用している工務店が多いです。ある程度SNS活用に慣れてくるとSNSは2~3個程度は使い分けるべきです。
一般的にSNSには寿命が存在します。インスタグラム以前にはmixi、ニコニコ動画、facebookなど様々なSNSが存在しましたが、いずれも今ではユーザーの減少、高齢化に陥っています。インスタグラムはユーザー減少、高齢化の対策として流行のSNSの機能を積極的に取り入れていますが、それでもいつか衰退してしまうかもしれません。
衰退の対策としては複数のSNSを分散活用する方法があり、例えば、現代ではYouTube、TikTokを併用するケースも多いです。
参考:工務店のSNS活用術
参考:6つの人気SNS ユーザーの最新の使い方
インスタグラムを使いこなして集客に成功する
インスタグラムはSNSの中でも特に工務店向けのツールです。写真共有をベースにしていますが、動画、文字によるコミュニケーションも可能で、使いこなすことによって集客にも大きく貢献する可能性があります。
ただし、投稿自体は簡単に行える反面、使っている工務店も徐々に増えてきたためただ単に投稿しただけでは成果は上がらなくなってきています。ノウハウを研究したうえで、正しい手法でインスタグラムを活用することが求められます。