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工務店のSEO対策における棟数規模別の戦略

本コンテンツは、工務店がSEO対策を考える上での本質的な戦略思考をするための手助けとなる学習コンテンツです。棟数規模に応じてどのような戦略が必要かを解説しています。

地元密着の工務店から全国展開の住宅フランチャイズのSEO対策まで実施しているWEBマーケティング専門家&コンサルタントならではの視点での解説となっております。本コンテンツでは、特に年間1~10棟規模の工務店がSEO対策などを考える上で重要な視点を解説しているため必見です。

本学習コンテンツでは以下を学ぶことができます。
  1. 戦略とはそもそも何か?
  2. 棟数規模別のSEO対策戦略
  3. 年間10棟未満の工務店がSEO対策の前にまずやるべきこと

本コンテンツの学習にかかる目安時間は10分〜15分程度です。


まずSEO対策とは何か?

GoogleやYahoo!などの検索エンジン等でキーワード検索をされた際に、自社のサイトを上位に表示させるための対策のことです。
SEO対策がしっかりとなされていれば、狙ったキーワードで検索した住宅検討者やリフォーム・リノベーション検討者を自社サイトに誘導することができます。

SEO対策について詳しくはこちらの学習コンテンツをご覧ください

そもそも戦略とは何か?

戦略とは一言でいうと「やらないことを決めること」や「目標と現状とのギャップを埋めること」などと一般的に言われたりもしますが、この『戦略』という言葉を理解する上で非常に分かりやすいのは、そもそも『戦略がいらない状況とは何か』を考えてみることです。

戦略がいらない状況

戦略がいらない状況
企業にとって戦略が不要の状況とは、経営資源(リソース)が無限にある場合が戦略がいらない状況にあたります。例えば、あらゆる技能を持った人材が無限に雇えて、必要な設備は全て揃っており、無尽蔵の資金があり、最新の情報が常に整理されて届く企業の場合です。

この人・モノ・金・情報というリソースが無限にある場合は、戦略というものは一切不要で、ただ単純にリソースを無限に使いつつづければ何をしても競合他社に勝つ事ができます。

現実にはこのような企業は存在しないため、限りあるリソースを最大限高パフォーマンスに運用するために、目標と現状のギャップを埋めるべく何をして何をしないのかという戦略が必要となります。

工務店のSEO対策に戦略が必要な理由

工務店と一言でいっても幅が広いです。年間1~3棟の工務店もあれば、年間50~100棟の建築をしている地場大手の工務店(ビルダー)もいます。そういった市場環境下では、SEO対策に対して投下できるリソースも各社もちろん違いがあります。

そのため小規模に地元密着で経営している工務店ほどリソースが相対的に限定的なものとなってくるので、SEO対策にも何をして何をしないのかという戦略が必要です。

戦略なきSEO対策の戦い

もし戦略もなく全社が一様にSEO対策をしたとした場合どうなるかを一度考えてみましょう。

例えば検索ボリュームなど人が集まっているという理由だけで全ての会社が「注文住宅」というビックキーワードを狙って対策したとしましょう。

  • ある地場ビルダーは「注文住宅」で上位表示されるために3人のマーケティング担当者と1億円の予算をWEB関連に投下
  • あるハウスメーカーは「注文住宅」で上位表示されるために20人のマーケティング担当者と20億円の予算をWEB関連に投下
  • ある地元密着の工務店は「注文住宅」で上位表示されるために社長1人と300万円をWEB関連に投下

この場合どの企業が勝つでしょうか?考えるまでもありませんね。

さらにこの手のキーワードには、工務店やハウスメーカーだけでなくポータルサイトも●●●億円ほどの予算を投下していたりもするのでより厳しいというのが現実です。

このような過度な競争状態に晒されないように、棟数規模やエリアが小さい工務店ほど戦略性が重要となってきます。

工務店の棟数規模別のSEO対策戦略

工務店の棟数規模別にどのようなSEO戦略がふさわしいか考察していきましょう。

以下はあくまで戦略を立てる上での参考・目安です。これが絶対に正解というものでは存在しません。最終的には各社SEO対策以外のWEB施策やオフライン含めた集客施策も実施しているため総合的に判断する必要があります。

工務店のSEO対策 当数規模別のキーワード戦略

【1~10棟規模の工務店】 ニッチキーワード戦略

この棟数規模の工務店の場合は、自社に刺さる顧客イメージを具体化させて、その顧客層が検索するであろうニッチなキーワードを複数押さえる事がまず重要です。

この棟数規模で普通に営業活動をしていれば、年間で100組の来場と70組以上の商談が必要!という事はなく、これは極論ですが他社では希望が叶えられない自社に刺さったお客様に年間10組商談できれば良いので、そういったお客様がどういう検索をするのかを考えて、そこを徹底的に抑えに行くという戦略が重要です。安易に検索キーワードボリュームという指標に流されないようにしましょう。

ニッチキーワードを抑えて行った上で1つ「〇〇住宅+〇〇市」などのエリアキーワードも狙いに行ってみましょう。

実は月間検索ボリュームが0とされる超ニッチなキーワードも実際には割と検索されていたりするものもあります。本サイト(工務店マーケ)も検索ボリュームが0とされるキーワードからの流入が多数あります。

ニッチキーワードにもエリア名は入れる必要があります。この規模の工務店の場合、エリアが限定的でない方が珍しいのでエリア名は必ず入れ込むようにすることをお勧めしています。

【10~30棟規模の工務店】 ニッチキーワード+エリアキーワード戦略

この棟数規模の工務店の場合は、ニッチキーワードを複数抑えるだけだとやや心もとないです。そのため「注文住宅+〇〇市」や「輸入住宅 + 〇〇市」や「〇〇住宅 + 〇〇市」などのビックキーワード+エリア名となるエリアキーワードも狙う必要がでてきます。

【30~50棟規模の工務店】 エリアキーワード注力戦略

この棟数規模の工務店の場合は、ニッチキーワードというよりは初期段階から「注文住宅+〇〇市」などのエリアキーワードを複数獲得することを狙った対策を進めていく必要があります。

ただし営業エリアが広域であって営業所単位では年間数棟規模の場合は、本社がエリアキーワード注力戦略をとりながら、各営業所単位で1~10規模の工務店のSEO対策戦略を取るという手段もあります。

この場合は、事業リスクを低減するためにも営業所ごとにサイトを用意してSEO対策を個別実行することをお勧めしています。

【50棟規模以上の工務店】 エリアキーワード+ビックキーワード戦略

この棟数規模になってくると自然流入中心でそれなりの棟数をこなそうと思った場合、(もちろんエリアにもよりますが)エリアキーワードを複数押さるだけでは足りなくなるケースがあります。そのためビックキーワード単独も合わせて狙いに行く必要があります。

もちろんこの規模の工務店や地場ビルダー、中堅ハウスメーカーの場合、SEO対策のみをしている事はほとんどないため、総合的に判断してリソース配分を考える必要があります。例えば、SEO対策と並行してWEB広告を運用することで、広告から直接コンバージョンせずともGoogle上での自社名検索数を伸ばすなどの合わせ技の手法もあります。

特にビックキーワードは上位表示されるまで時間がかかるケースが多く、また競合他社だけでなくポータルサイトもSEO対策を実施している激戦キーワードとなるためSEO対策以外のWEB集客施策も実行することは必須です。

年間10棟以内の工務店が最初にやるべきこと

年間の施工棟数が1~10棟規模の工務店の場合は、優先順位としてニッチキーワードを複数個抑えにかかる事が重要ですが、ここで重要となってくるのが「いったい自社は何で検索した人が来場したら絶対的に競合に勝てるのか?」です。

自社に強く共感して来場、商談したらすぐにでも契約してくれるような人が10組くれば極論は良いので、こういった顧客層のペルソナの粒度を細かく設定するということを最初にやる必要があります。

地元密着の工務店ほど、単純に「多量にアクセスを獲得していこう!」という戦略だと大手に経営資源(リソース)で負けてしまうため、気をつけて戦略的に進めていきましょう。

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