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IoT住宅

インターネットの高速化とデジタル技術の発展により誕生した、家電同士をインターネットでつないで生活を便利にするIoTという技術が注目を集めています。特に住宅業界においてはIoT住宅といって政府や様々な工務店が注目する一大ジャンルになりつつあります。本コンテンツではIoT技術とは何かについて工務店向けに解説します。

本コンテンツで学習できること
  1. IoT住宅とは何か
  2. IoT住宅が実現する暮らしとはどういったものか
  3. IoT住宅の課題
  4. IoT住宅に適した家の条件
  5. IoT住宅の事例

本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。


IoT住宅とは何か?

IoTとはIoT技術を活用した住宅のことを指します。端的にいえば、スマホで家のエアコンを外から起動できたり、窓やシャッターにセンサーを組み込んで侵入者を検知したりとインターネットとデジタル技術を活用した便利な機能が搭載された住宅のことを指します。

IoTとは?

そもそもIoTとは「Internet of Things」、日本語に直訳すると「モノのインターネット」のことを指します。家電などがインターネットにつながることによって生活の様々な場面が便利になります。

例えば、自宅の監視カメラがインターネットにつながれば、インターネットを通じて勤務先からパソコン、スマホなどを通じて住宅の様子を確認できます。さらにAIの技術を活用して自宅に侵入者や異常な形跡が見られる場合はアラームがなるようにしておけば、いちいち監視カメラをチェックしていなくてもAIが不正な侵入を検出するといったことが可能となります。

このように機械がインターネットに接続できる、機械同士がインターネットでつながる、AIが様々なサポートを行うことによって私たちの生活は飛躍的に便利になると期待されています。

スマートハウスとの違い

IoT住宅と類似する概念としてスマートハウスがあります。スマートハウスとは2010年ごろから普及し始めた概念で太陽光発電や蓄電池のシステムを活用して効率よく電気を使える住宅のことを指します。

よって、厳密的にはスマートハウスとIoT住宅は別の意味ですが、特に最新の住宅の中にはIoTを活用してスマートハウスをより便利にしている事例も多いので、IoT住宅はスマートハウスの発展形だと捉えられるケースも多いです。

IoT住宅を巡る住宅業界の動向

既に住宅業界の多くの企業がIoT住宅に注目しています。2017年には住宅メーカー、家電メーカー、IT企業、ディベロッパーなど様々な企業が共同で「コネクテッドホームアライアンス」というIoT住宅の研究・開発を推進する団体を設立して、現在IoT住宅に関する研究が推進されています。

また、政府も2016年に「IoT技術等を活用した次世代住宅懇談会」を開催して翌年、次世代住宅プロジェクトを発足し、定期的にIoT住宅に関する研究開発に補助金を出しています。

IoT住宅が実現する暮らし

IoT住宅によって実現が期待される生活の品質向上に関するテーマは多岐にわたりますが、具体的にどのような暮らしが実現できるのか典型的な3パターンを紹介します。

家電をスマホで家の外から操作する

IoT住宅の実現によりスマホやタブレットを通じて家電や設備を操作できるようになります。例えば、スマホを使って家の照明をつけたり、家に帰る直前にスマホで自宅のエアコンを起動したりといったように、玄関のカギをスマホで買い物先から閉めたりといったようにこれまで物理的な操作が必要だった家電・設備の操作がスマホ・タブレットだけで完結できます。

オフィスなど離れた場所から自宅の様子をチェックする

家電・設備がインターネットにつながっているので遠隔地から家の状況を確認できます。勤務先にいながら自宅で留守番をしている子供の様子を確認したり、外出先で住宅のカギがきちんとかかっているか確認したりと自宅にいなくても自宅の様子が把握できます。

さらにAI技術の発展によりこの監視自体も人間が行う必要がなくなり、異常が発生した場合だけスマホなどのデバイスにアラートが来るといったことも可能となります。

水道光熱費など住宅エネルギーの最適化

スマートハウスでは電気や水道の使用量データ、太陽光パネルの発電データなど様々な住宅関連のエネルギーをHEMSと呼ばれる管理システムで管理できます。IoT住宅ではこのHEMSがさらに発展してスマートHEMSになり、遠隔でスマホ・タブレットでHEMSの操作をできたり、AIがデータを分析して光熱費を削減する提案をしたり、異常を検出したりすることが可能になると考えられます。

IoT住宅が抱える課題

IoT住宅に寄せられる期待は大きい反面、まだ発展の余地のある技術で改良が必要な点も数多く残されています。IoT住宅が抱える課題について2つ紹介します。

ITセキュリティリスクが不透明

インターネットに家電・設備がつながると当然それにより不正に操作される危険性が発生します。サイバー攻撃などによって家電・設備の管理が乗っ取られ、室内の様子が監視カメラを通じて他社に漏れたり、スマートロックが反応しなくなって家から閉め出されるなど様々なトラブルが発生する可能性があります。

技術的にはまだまだ発展の余地がある

近年、研究が始まったジャンルなので、設備や技術にまだまだ改良の余地があります。そのためまだまだ高機能な製品は誕生する可能性がありますし、IoT住宅の普及に伴って各機器の導入コストが下がる可能性があります。総じて数年待った方がコストパフォーマンス高く導入できる可能性も高いですが、どのタイミングでIoT住宅が安価になり導入が進むのかは不確定です。

IoT住宅に適した家の条件

通信環境が整備されている

IoT住宅は家電・設備がインターネットにつながっていなければならないので、当然自宅の通信環境を整備しなければなりません。高速回線を導入かつWi-Fiルーターなどを整備した上で、家中どこでもインターネットにつながる環境を用意しておいた方が良いです。

コンセント数や配線の容量が確保されている

IoT住宅においてはたくさんの家電・設備が必要になるのでコンセント数は多い方が良いですし、電気容量もきちんと余裕をもって契約した方が良いです。具体的な数などは導入する設備によっても異なります。

設備機器を導入しやすいように設計されている

死角が多い家だと監視カメラで確認できない住宅内のエリアが増えますし、段差が多いと全自動掃除機がきちんと掃除できないかもしれません。また、設備があちこちにメンテナンスしにくい場所に設置されているとトラブルが発生した際のメンテナンスが困難となります。IoT関連設備が導入しやすい環境を整える必要があります。

IoT住宅の事例

具体的にIoT住宅にはどのような事例があるのか、各工務店が紹介している事例や住宅展示場について紹介します。

大和ハウス工業:DAIWA CONNECT

大和ハウス工業のIoTソリューション、DAIWA CONNECTが体験できる展示場が全国にあります。起床時の照明の点灯からテレビの操作、子供の帰宅確認などあらゆる家事がIoT機器でサポート可能です。

創建:東京都町田市 F様邸

創建が紹介しているIoT住宅の建設事例です。AiSEG2というシステムで住宅内のエネルギーを管理、外出先からでも簡単に家電や設備が操作できる住宅です。

IoT住宅に対応できる工務店として強みを作る

IoT住宅とはIoT技術を活用して生活を便利にする機能を持った住宅のことで、まだまだ発展途上のジャンルです。通信環境の整備やスマートロックシステム、監視カメラなど多くのIoT関連設備は電機・通信事業者の領域だと考えられるかもしれませんが、これらの設備を導入、フルに性能を発揮するためにはIoT家電を導入しやすい住宅づくりが必要になります。

お客様への訴求力が高く、今後長期的には工務店としても対応が求められるので今のうちから研究を始めることによって他の工務店と差別化できます。

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