ディスプレイ広告とはWebサイトやアプリなどの広告枠に自社の広告を表示させるタイプの広告のことを指します。リスティング広告が顕在顧客の獲得に有効な手段なのに対して、ディスプレイ広告はいつか住宅に興味を持つかもしれない潜在顧客に有効なアプローチです。
GDNとYDAという2大サービスがあり、リスティング広告と一緒に設定できるのでぜひリスティング広告、ディスプレイ広告の両面からWeb集客に取り組んでください。
- ディスプレイ広告とは何か?
- 工務店がディスプレイ広告を活用するメリット・デメリット
- GDNとYDAの特徴
本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。
本コンテンツの目次
ディスプレイ広告とは?
ディスプレイ広告とはWebサイトやアプリなどの広告枠に画像、動画、テキストなど様々な形式で表示される広告のことを指します。Webサイトのコンテンツに連動して表示されるので「コンテンツ連動型広告」とも呼びます。
ディスプレイ広告の仕組み
Webサイトの中には広告枠を設置しているWebサイトも数多く存在します。この広告枠はWebサイト管理者が直接広告主を募集している場合もありますが、「ディスプレイネットワーク」という広告枠と広告主をマッチングさせるサービスに登録して広告を募集している場合もあります。前者を「純広告」、後者を「ディスプレイ広告」と呼びます。
ディスプレイ広告ではあらかじめ表示したいバナーや動画などのクリエイティブと、配信したいターゲット(性別・年齢層など)と広告予算を指定しておけばシステムが自動的にマッチングして広告を掲載してくれます。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
ディスプレイ広告とセットでよく利用されるのが検索キーワードに対して広告を掲載するリスティング広告です。リスティング広告が既に住宅が欲しくなっている・検討している顕在層にアピールしやすいのに対して、ディスプレイ広告は今後住宅に興味を持つかもしれない潜在層へのアプローチに向いているといわれています。
どちらも同じシステムから設定できるので、ディスプレイ広告について気になる方はリスティング広告もチェックしてください。
費用対効果の良いリターゲティング広告
ディスプレイ広告は基本的には潜在客にアプローチする手法ですが、ディスプレイ広告のリターゲティング(リマーケティング)広告は例外です。
リターゲティング広告とは自社のWebサイトに訪問したり、資料請求のページに到達したといったように既に自社サイトを訪れて何らかのアクションを行ったユーザーをターゲットに広告を配信するディスプレイ広告の一種です。
既にある程度アクションを起こした顧客へのリマインドで送る広告なので通常の広告よりもコストパフォーマンスが良い傾向にあります。
Webマーケティングを実施するなら必ず設定しておくべき必須級の広告施策です。
工務店がディスプレイ広告を使うメリット
その1:潜在客にアプローチできる
住宅のように購買頻度が低い商材は、検討を始めていない段階から工務店のことを認知してもらうのが望ましいです。認知されなければそもそも問い合わせは発生しないし、ニーズが顕在化する頃には既に特定のハウスメーカーでほぼ決めてしまっていることも多いからです。
認知度を高めるためにはローカルの手法なら看板広告、折り込みチラシなどがありますが、時代と共にWebで情報収集するユーザーが増えているので、Web上で認知度を高めようとするべきです。
ディスプレイ広告ならば年齢やエリアを限定して、不特定多数かつ多くのユーザーに広告を配信できるので、潜在顧客にアプローチ・認知度を高めるのには効果的です。
その2:広告費用が安い
リスティング広告とディスプレイ広告の方がクリック単価は安い傾向があります。もちろん、年齢や性別、地域などだけでターゲットを絞るため最終的な顧客獲得コストはどちらの方が高いかは一概に言えませんが、メルマガのようなハードルの低い目標で不特定多数を狙うのならばディスプレイ広告は向いています。
また、そもそも興味がない広告がクリックされる可能性は低いのでそもそもクリック率は低い傾向があります。
工務店がディスプレイ広告を使うデメリット
その1:成約には結び付きにくい
潜在顧客にアプローチするため顕在顧客にアプローチするよりも成約率は低くなります。もちろんその分だけクリック単価が低いためトータルのコストパフォーマンスがリスティング広告とどちらが高いかは一概に言えませんが、安定した案件獲得手段にはしにくい傾向にあります。
その2:費用対効果を分析しにくい
潜在顧客にアプローチするため、広告を配信してから実際に成果が出るためにはタイムラグが発生する場合もたくさんあります。
例えば、バナーをクリックして成約したり、バナーを見たユーザーが数か月内に最終的にネットから問い合わせをした場合は測定可能ですが、バナーを見て数か月後に思い出して別の端末で問い合わせをしたといった場合は広告配信システムでは成果を測定できません。
費用対効果を分析しやすいWeb広告の中では、ディスプレイ広告は比較的費用対効果を分析しにくい部類の広告になります。
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GDNとYDA
日本におけるディスプレイ広告の2大サービスが、Googleが運営する「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」とYahoo!が運営する「ヤフーディスプレイネットワーク(YDA:旧YDN)」です。
GDNとYDAの違い
Webサイトの広告枠に広告を配信するという意味ではGDNもYDAも同じようなサービスですが、両者の配信先や機能は微妙に異なります。次の3つの観点からGDN、YDAの違いについて説明します。
広告の配信先
GDNはGoogle関連のサービスであるYouTubeやGmailに広告を配信しています。他にも楽天やニコニコ動画、価格コムなどもGDNの管理している広告配信枠です。200万以上のWebサイトに加えてアプリでもアプリの広告枠にも配信している世界最大級の広告ネットワークです。
一方でYDAはYahoo!関連のサービスであるYahoo!ニュースやYahoo!メールなどに広告を配信しています。他にも朝日新聞や毎日新聞、食べログ、GameWithなどもパートナーなので広告の配信が可能です。
広告のフォーマット
バナーには様々な大きさのものがありますが、GDNの方が多用なサイズのバナーを登録できます。
また、ファイルサイズはYDAが一律3メガ以下なのに対して、GDNは広告の種類によってファイルサイズの上限が異なります。
どちらもJPEG、PNG、GIFに対応しているのでファイルの種類は気にする必要はありません。
ターゲットの限定方法
基本的なターゲットの限定方法は同一ですが、分類の細かさは微妙に異なります。
例えば、年齢はGDN7分類に対して、YDAは10分類となっています。逆に世帯年収はGDNは上位・下位10%毎に区分しているのに対して、YDAでは4カテゴリに分類しています。
また、どちらもエリアを絞れますがGDNでは地名や住所を中心に半径何キロといった限定の仕方も可能です。
工務店のマーケティングにはあまり関係ありませんが、GDNは全世界に広告配信できるのに対して、YDAは日本国内のみとなっています。
ディスプレイ広告で潜在顧客にアプローチする
ディスプレイ広告はこれから注文住宅やリフォームに興味を持つかもしれない潜在顧客にアプローチするのに適した広告手法です。
広告だけみてクリックしなかった顧客が再び自社のことを思い出せるように、広告の文句やデザインを工夫しましょう。
ディスプレイ広告で潜在顧客にアプローチすることにより長期的には問い合わせ数の向上が見込めます。