工務店の集客において一番最初に行うべき広告は、リスティング広告です。
リスティング広告は、特定のキーワードを検索したユーザーに広告を表示するため、顕在層を獲得でき、ディスプレイ広告やSNS広告よりもCPAが安くなりやすいという特徴があります。
本コンテンツでは、工務店やリフォーム会社向けにリステイング広告の基礎知識と運用のポイントについて解説します。
- リスティング広告の基礎的な知識
- リスティング広告運用のポイント
本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。
本コンテンツの目次
リスティング広告の基礎知識
リスティング広告の概要
リスティング広告は、インターネット上の検索エンジン結果ページやウェブサイトに表示されるテキストベースの広告です。
ユーザーが特定の製品やサービスについて検索する際、その検索クエリに関連する広告が検索結果ページ上に表示されます。
「注文住宅」や「リフォーム」といった実際のサービスを探しているユーザーに広告表示できるため、リスティング広告は成約に近いユーザーにアプローチすることができます。
また、クリック課金型の広告のため、予算が少なくても始めやすいこともメリットです。
リスティング広告のプラットフォーム
リスティング広告のプラットフォームはGoogle、Yahoo!、Microsoftの3つです。
それぞれ、Goolge、Yahoo!、Bingの検索ページに表示することができます。
細かい仕様の違いはありますが、総じて仕組みは同じです。
工務店の皆様には、ユーザー数の多さから、まずはGoogle広告の利用を検討することをお勧めします。
Google広告では予算が余ってしまう、必要なCVが足りないという場合は次にユーザーの多いYahoo!広告を利用しましょう。
その2つが安定的に運用できたのちに、まだまだユーザー数が少ないMicrosoft広告の利用をお勧めします。
工務店向けリスティング運用広告のポイント
実際にリスティング広告をやってみようということになった場合、リスティング広告の運用で気にかけておくべきポイントを解説します。
予算の設定
リスティング広告を始めるにあたり、まず考えるべきは、「予算をいくらにすべきか」ということです。
工務店の広告予算は一般的に、売上の3%程度と言われています。
ただ、これは工務店それぞれのビジネスの状況によって変化するのであくまで目安として考えましょう。
予算設定は、基本的には「リスティング広告から得たいCV数(コンバージョン数/問い合わせなどの数)」と「1件あたりのCVにかけられる予算(CPA)」から計算します。
1ヶ月あたりのCV数×CPAがリスティング広告で1ヶ月に使える予算となります。
ただ、やってみないことにはどの程度のCPAで獲得できるかはわからないので、実際に1ヶ月ほど配信してみて、予算を上下させることをお勧めします。
キーワード選定
リスティング広告では、入札するキーワードを自分たちで設定します。
工務店のリスティング広告では、地域名や特定の住宅関連のサービスキーワードの組み合わせが非常に重要です。
例えば、「[地域名] + 注文住宅」や「[地域名] + リフォーム」などのキーワードを用いることで、その地域に住む、または移住を考えている人々を直接ターゲットにすることができます。
このような地域密着型のキーワード戦略により、広告のリーチを最も関心がある見込み客に絞り込み、広告費用の効率化と高いコンバージョン率を実現することが可能になります。
「部分一致」という入札方法によって、「[地域名] + 注文住宅 + [特定の新しいジャンル]」や「[より細かい地域名] + 注文住宅」などの新しい顧客ニーズにあったキーワードを探すこともできます。
複数のキーワードや設定を試しながら、より効果の高い方法を探します。
広告文の設定
実際に検索時にユーザーに表示される広告文も工夫が必要です。
見出し:半角30字、説明文:半角90字で効果的にユーザーに訴求する必要があるためです。
それぞれのキーワード群において、どのようなユーザーに訴求したいか、どんな内容が刺さるかを考えて設定します。
はじめは競合が設定している内容を参考にするのも良いでしょう。
こちらも定期的に入れ替えていく必要があります。
CTRを上げるという意味では、画像表示オプションも活用すると良いでしょう。
画像表示オプションとは、リスティング広告に画像を表示できる機能です。
Instagram広告を配信しているのであれば、そちらで利用している写真をリスティング広告のアセットに加えることで、よりユーザーの目に留まりやすくなります。
広告のランディングページ(LP)設計
リスティング広告からの訪問者を迎えるランディングページ(LP)は、コンバージョンを決定づける重要な要素です。
LPを効果的にするために、具体的なサービスの説明、信頼性を示す要素(例:施工事例、顧客の声)、そして行動を促す効果的なCTAを含むべきです。
特に工務店の場合、ビジュアルは非常に重要で、提供されるサービスをすぐに理解できるようにする必要があります。
LPは訪問者を顧客に変換するための最後のステップであり、広告のメッセージと一貫性を持たせ、訪問者の行動を促すようにするべきです。
キャンペーンの監視と調整
リスティング広告は一度設定したら終わりではありません。
目標のCV、CPAに達しているか、改善の余地がないか常に考え、継続的な監視と調整を行うことが成功の鍵になります。
キャンペーンの効果を定期的にチェックし、クリック率、コンバージョン率、キーワードのパフォーマンスなどの指標を分析します。
不振なキーワードや広告文は改善または停止し、新しいものを追加、成功していればにはさらに投資を行います。
LPについてはビジュアルやCTAを変えたものをABテストを行なって、より効果が高い方を残していきます。
市場の変化や競合他社の動向にも注意を払い、必要に応じてキャンペーンの方向性を調整しましょう。
広告代理店の活用の検討
実際に運用するとなると日々管理画面を見ながら調整を加えていく必要があるため、スタッフの工数を確保できないのであれば広告代理店の活用も手です。
広告費の10~30%程度の手数料を支払うことで、運用を代行してもらうことができます。
代理店に運用を任せても、あくまでも運用の主体は広告主であることを忘れてはいけません。
顧客をより知っている工務店が広告文やキーワードについては的確に判断ができますし、運用が正しくなされているかの監視は必ず必要になります。
リスティング広告を効果的に運用しよう
リスティング広告は、注文住宅やリフォームに興味を持つユーザーにアプローチできる重要な集客手段です。
資料請求や問い合わせ、見学会予約などに繋げることができます。
日々の予算設定や、キーワードや広告文の定期的な改善が必要なため、社内での体制づくりや広告代理店を活用して、うまく運用していきましょう。