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売れる住宅営業になるための提案力の身につけ方

一般的に成果を出している住宅営業と成果が出せない住宅営業の違いは「提案力」にあると言われることがあります。提案力とは、「ヒアリング能力」「仮説構築能力」「プレゼン能力」の3要素から構成される総合的な能力で、後天的に鍛えることによって誰でも提案能力を高められます。本コンテンツでは売れる住宅営業になるための提案力の身につけかたについて解説します。

本学習コンテンツでは以下を学ぶことができます。
  1. 提案力とは何か
  2. 提案力を構成する「ヒアリング能力」「仮説構築能力」「プレゼン能力」の磨き方

本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。


住宅営業における提案能力とは?

「お客様が喜ぶ優れた提案ができる」ことを指して提案力があると言われることがありますが、提案力は複数能力によって構成される総合的なスキルです。

お客様に優れた提案をするためには、お客様の要望を聞き取る「ヒアリング能力」、お客様の要望を整理、気づいていないニーズまであぶりだして提案をまとめる「仮説構築能力」、提案内容を魅力的にプレゼンテーションできる「プレゼン能力」の3つの要素が必要です。

そして、これら3つの要素を意識的に磨くことによって、提案力を向上させることができます。それぞれの要素について説明します。

ヒアリング能力

ヒアリング能力とはお客様の要望を聞き出す能力のことを指します。

もちろん、お客様に希望を教えてくださいとお願いしてもおそらくほとんどのケースでお客様の要望を聞き出すことは不可能です。そもそも要望がはっきりしているのであれば工務店の営業マンに相談をする必要はありませんし、どんな住宅が作りたいか自分でもよく分からないというケースが大半です。こうした状態からヒアリング能力と仮説構築能力を駆使してお客様の要望を可視化するのが営業の腕の見せ所です。

ヒアリング能力を磨く際に気をつけたいことは、「話しやすい雰囲気づくり」「わかりやすい情報提供」「お客様の要望を言語化する」の3点です。

話しやすい雰囲気づくり

ヒアリングの前提としてお客様が気軽に自分の要望を伝えられる、相談しやすい雰囲気づくりが必要です。この雰囲気づくりにおいて重要なのがアイスブレイクです。

まず自分のことを話して自然とお客様は個人的な話をしやすいようにするといったように話しやすい雰囲気づくりを心掛けてください。

わかりやすい情報提供

お客様の要望を正しくヒアリングするためには、お客様が営業担当の話の内容を十分に理解できている必要があります。そのためにはお客様に分かる語彙でわかりやすい説明をすることが求められます。

特に仕事に慣れてくると、無意識のうちに専門用語を使いがちになりますので、自分の説明は住宅に関する知識はない人にもきちんと伝わるかを定期的にチェックしてください。

お客様の要望を言語化する

お客様の要望を言語化できる能力もヒアリング能力の1つです。お客様は住宅に関する専門知識が無いので自分の希望をイメージやたとえを使って説明することもあります。

お客様のイメージを言語化することにより、よりお客様が明確に自身の要望を伝えてくれるようになります。

仮説構築能力

仮説構築能力とはお客様との商談を通して、どのような提案を望んでいるか、成約させるためにどのようなアプローチが必要か仮説を構築し、お客様との商談を繰り返しながら良い提案を徐々に作りこんでいく能力のことを指します。

ヒアリング能力、仮説構築能力のどちらが欠けても良い提案はできないので、両方の技術を並行して高めなければなりません。
仮説構築能力を磨く際に気をつけたいことは、「事例を収集する」「ニーズとウォンツを区別する」の2点です。

事例を収集する

提案の精度は場数をこなすことによって磨かれますが、これは営業個人の中にお客様との商談事例が蓄積されていくからです。蓄積された商談から、今商談しているお客様は過去のこんなタイプのお客様と同じような方でこういった提案が響くのではないかと類推することにより商談の精度は高まります。

少ない案件でも一件、一件の提案内容を丁寧に振り返り、事例を検討することにより仮説構築能力は高められます。

ニーズとウォンツを区別する

どんな提案内容が響くのか仮説構築をする際に大事なのがお客様のニーズとウォンツを区別してお客様の要望と提案内容を構築する能力です。

ニーズとはお客様の目的、ウォンツは解決策のことを指します。例えば、「皿洗いの時間を短縮したい」というのはニーズで「自動食洗器をつけましょう」という解決策はウォンツとなります。甘い提案はニーズとウォンツの相関関係が曖昧だったり、ウォンツをそのまま見積もりに反映させてなぜ、それが欲しいのかというニーズの部分まで深堀りできていなかったりすることが多いです。

ニーズとウォンツの対応関係を整理して、なぜお客様はこのような要望をしているか、さらにお客様を満足させる方法はないのか仮説を立ててください。

プレゼン能力

プレゼン能力が作りこんだ提案内容をお客様に魅力的に伝えて、商談を前に進める能力のことを指します。プレゼン能力が高いということはただ話が上手いというだけではなく、事前に商談をイメージしてどこまで綿密な準備を行えるかが重要です。

プレゼン能力を磨く際に気をつけたいことは、「営業のマイルストーンを設定する」「事前準備を綿密に行う」「お客様の雰囲気を見ながら商談をコントロールする」の3点です。

営業のマイルストーンを設定する

営業において重要なのは商談を前に進めることです。そして、商談の目的が曖昧であればなかなかクロージングのふんぎりがつかない、提案内容がまとまらないといったことが発生しがちです。このような事態を防ぐために重要なのが営業のマイルストーンを設定する能力です。

例えば、「今日の商談で3プランのうち1つまで絞ってもらおう」「設計契約を結んでしまおう」といったように、そもそもプレゼンを何のためにするのかという目標設定が必要です。

事前準備を綿密に行う

営業において成約するか否かは実際に商談が始まる前からほとんど決まっています。プレゼンの準備で7割が決まるといわれているので、資料作りはもちろん想定質問に対する返答方法やお客様の反応別のトークのパターンなど成約させるために様々な準備を実施してください。

お客様の雰囲気を見ながら商談をコントロールする

プレゼンが上手ければ成約するのではなくお客様が納得してはじめて成約となります。よってお客様の雰囲気を見ながら臨機応変に対応する能力もプレゼン力を構成する重要な要素の1つです。

先天的なセンスが大きい領域でもありますが、事前準備を綿密にする、営業として場数を踏むことによって商談をコントロールする能力も鍛えられます。

提案力を磨いて売れる住宅営業パーソンになる

提案力と一口にいっても「ヒアリング能力」「仮説構築能力」「プレゼン能力」の3つによって構成されており、バランスよくこれらの能力を伸ばすことによって営業力は磨かれます。先天的に提案力が優れているという人は稀で、誰しもが提案力がほとんどない状態から徐々に磨いていくので、現段階で提案力が不足していてもあきらめることなく能力を鍛えてください。

こちらのコンテンツもぜひ参考にしてください。

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