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工務店で実践したいコンテンツマーケティング

工務店が中長期的に実施すべきWebマーケティング施策が「コンテンツマーケティング」です。

工務店集客におけるコンテンツマーケティングとは、住まいに関するお役立ち情報が掲載されたメディアを作り、検索エンジン経由で読者を集め、コンテンツを通じて読者の信頼を獲得、資料請求や住宅作りの相談を獲得する手法のことを指します。

本コンテンツでは工務店が行うべきコンテンツマーケティングの実践方法について解説します。

参考:工務店集客に活用したいWebマーケティング
参考:工務店がホームページを使って集客する方法

本コンテンツで学習できること
  1. コンテンツマーケティングとは何か
  2. 工務店がコンテンツマーケティングを行うべき理由
  3. 工務店が用意すべきコンテンツ

本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。


コンテンツマーケティングとは何か?

コンテンツマーケティングとはその名のとおり「コンテンツ」を活用したマーケティングのことを指します。

コンテンツという字面だけを見れば、文章や動画、音声などありとあらゆるメディアを使ったマーケティングがコンテンツマーケティングになりそうですが、一般的にはコンテンツマーケティングとはWebページ上に文章を掲載して、検索エンジン経由で読者を集めて、ホームページ(オウンドメディア)経由で問い合わせを発生させる手法のことを指します。

工務店集客にコンテンツマーケティングがオススメの理由

工務店集客にコンテンツマーケティングがオススメな理由は、住宅営業はお客様に知識を提供しないと成約できない、検討期間が長く継続的な情報提供が必要なことにあります。

住宅営業成約のためには知識の提供が必要

住宅は高価な買い物なので衝動買いはしません。施主様自身が家づくりに関する本を読んだり、工務店の話を聞いて自分なりの判断基準を持って、自分が求めている住宅、依頼すべき工務店について時間をかけて見極めます。

このときに工務店が行うべき営業は、お客様に対して知識を提供することです。知識を提供して、お客様が自分なりに作りたい住宅像を持つことにより自然と工務店に対する信頼が生まれます。

検討期間が長く継続的な情報提供が必要

注文住宅を建てる人は半年、長ければ1年程度をかけて、依頼する工務店を選びます。この検討期間を工務店側が強引にクロージングしようとしても上手くはいきません。

工務店がアプローチする9割の顧客はこれから住宅を買うかもしれない潜在客、クロージングしても良い残り1割の潜在客には偶然巡り合えるものではありません。

潜在顧客期間中に継続的な情報提供をすることが営業において重要ですが、これを営業担当など人力で行おうとするとコストパフォーマンスが悪いので、コンテンツマーケティングによる手間を掛けないフォローが有効です。

コンテンツマーケティングのメリット・デメリット

コンテンツマーケティングのメリット・デメリットを整理すると次のとおりになります。

コンテンツマーケティングのメリット

  • 広告費を掛けずに集客できる
  • 検索エンジン経由の集客はある程度安定している

コンテンツマーケティングのデメリット

  • 成果が出るまでに長期的なスパンでの取り組みが必要
  • SEO対策を加味した文章を数十、数百記事は用意する必要がある

すぐに成果を上げたいのであれば「ポータルサイト」や「Web広告×ランディングページ」といった集客手法が有効ですが、これらの手法は1件当たりの獲得コストが競合の同行に合わせて高騰しやすい特徴があります。

また、ポータルサイトの場合は、他の工務店との相見積もりも激しくなりやすいので、どうやって相見積もりを勝ち抜いていくのか、営業の整備も一層求められます。

これらのことを考慮すると、長いスパンで取り組まないと成果が出ないコンテンツマーケティングであっても、広告費の削減、安定した問い合わせを発生させるためにも取り組む必要があります。

参考:工務店集客まとめ 工務店の集客手段全部解説!
参考:工務店集客に役立つ広告まとめ

コンテンツマーケティングとSEO

コンテンツマーケティングを実施する上で必須になるのがSEO対策です。SEO対策とは検索エンジン上の検索結果で上位に表示させるための対策のことを指します。

IT技術的にはWebサイトの高速表示、モバイル対応などさまざまなテーマがありますが工務店はこのようなことまでは気にする必要はありません。

社内ブログやオウンドメディアの外側は制作会社に任せて、工務店は住宅を建てようか検討中の顧客にはどのようなコンテンツが役に立つか、わかりやすいかを考えた方が良いです。

工務店が気にするべきSEO対策については下記のリンク先を参考にしてください。

参考:工務店向けSEO対策 基礎講座

工務店向け「コンテンツ」の作成方法

工務店がコンテンツを作成する際は、次の5つのステップでコンテンツを企画、作成、分析、改善を繰り返します。それぞれのステップを詳しく説明します。

ペルソナを設定する

ターゲットとするお客様像のことをマーケティング用語で「ペルソナ」と呼びます。工務店の欲しいお客様像、提供している注文住宅が受け入れられそうな消費者層を加味しながら、どういったお客様をターゲットにしてコンテンツを制作するのかを明確にしてください。

ちなみに結果的に違っても良いので、ペルソナはできるだけ具体的にイメージすべきです。名前、年齢、経歴、住まいに対するこだわり、家族構成、年収、価値観など、「こういう人実際にいそう!」と思える所までターゲット像を作り込んでください。

キーワードを選定する

コンテンツマーケティングは検索キーワードをベースに行います。例えば、「注文住宅 名古屋」「工務店 名古屋」では同じようなことを調べていても上位に表示されるコンテンツは微妙に異なります。

まずはどのような検索キーワードを狙ったコンテンツを作るのかについて考えて、そこから具体的なコンテンツ作りを行ってください。

参考:工務店のSEO対策における棟数規模別の戦略

コンテンツの構成を決める

キーワードが決まっても、まだコンテンツ作成に着手してはいけません。

まずはコンテンツの構成を決めることが必要です。狙っているキーワードで上位表示されている競合のWebサイト上位3~5ページ程度を閲覧して、どういった見出し、構成でコンテンツを執筆するのが良いか、どのようなキーワードをセットで使っているのかといった要素を分析してください。

分析したら、それらのWebページに勝って上位に表示されるためにはどうすれば良いのかを考えてコンテンツの構成書を作成します。

執筆・公開する

構成書をもとにコンテンツを執筆、公開します。構成書さえしっかりとポイントを抑えていれば執筆したコンテンツはすべてコンテンツマーケティングに耐えるクオリティになります。必要に応じて執筆作業は外注に出すのも良いです。

基本的にはコンテンツマーケティングではSEO対策のために文章を重視する傾向にありますが、解説図や動画といった手法もユーザーの理解を促進するためには適宜作成・アップすべきです。

成果を見ながらリライトする

コンテンツマーケティングの成果はGoogleアナリティクスに代表されるWeb解析ツールを使用すれば、細かいデータまで定量的に追跡できます。

これらを見れば、どのコンテンツが人気なのか、どのコンテンツが最後まで見られているのかといったことが補足できます。

このようなデータからユーザーの反応をチェックしながらコンテンツに加筆を加えたり、人気のコンテンツをメディアのわかりやすい場所に配置したりといった工夫をしてください。

参考:【工務店向け】初めてのGoogle Analytics使い方講座
参考:Google Analyticsの使い方 分析方法を知る

工務店が用意すべきコンテンツ

工務店が用意すべきコンテンツとしては次の4つのコンテンツが存在します。それぞれの内容について詳しく説明します。また、詳しいコンテンツの書き方については次の参考リンクも確認してください。

参考:工務店のブログ記事の書き方とネタ8選~Web集客でお客様を集める~

家づくり系コンテンツ

家づくり系コンテンツとは、施主様が家づくりにあたって不安に思いそうなことを解消する、家づくりを進めるにあたって必要なことを示すためのコンテンツです。

たとえば、「家づくりにはどの位お金がかかる?50組の事例から工務店が内訳を徹底公開」「工務店が教える、工務店選びの裏技7選」といったようなコンテンツが家づくり系コンテンツに分類できます。

家づくりに関するフラットな情報を提供することによって、相見積もりが激しくなり受注確度が低下してしまうのではないかと考える工務店の方もいますが心配には及びません。

現代の消費者は工務店が言わなくても相見積もりをしている可能性が高く、むしろフラットな情報提供は信頼性を高めて相見積もりを回避する効果があります。

お家の知識系コンテンツ

お家の知識系コンテンツとは、住宅に関する役立つ情報を提供するコンテンツのことを指します。

お家の知識系コンテンツを提供することによって、工務店のアドバイスに説得力が増し、お金だけじゃない本当に良いものも提案できるようになる、客単価をアップさせる効果が期待できます。

たとえば、「ちょっとしたメンテナンスでこんなに違う?住宅寿命を延ばすちょっとした取り組み3選」「人気のシステムキッチン工務店が全部使ってみた」といったようなコンテンツがお家の知識系コンテンツとしてあげられます。

コンテンツマーケティングに取り組んでいる工務店はどの企業もこのコンテンツを充実させている傾向があるので、他社のコンテンツをチェックして良い所は自社のコンテンツに加えてプラスアルファの付加価値があるコンテンツ作りを行ってください。

建築・リフォーム事例系コンテンツ

建築・リフォーム事例を紹介するのも工務店のコンテンツマーケティングでは重要です。

注文住宅やリフォームといったサービスは契約する段階ではモノが存在しないので、施主様に納品するモノをイメージさせることが重要です。

建築系の事例は、施主様のこだわりをどのように住宅に反映させたのかを明確に伝えること、リフォーム系の事例はビフォー・アフターの様子をわかりやすく伝えることがポイントです。

文章だけで伝えるのは難しい場合が多いので、適宜動画や画像も用意してお客様に自工務店の施工の魅力を伝えてください。

ライフハック系コンテンツ

上3つでネタが不足するなら、お家に関するライフハック系のコンテンツを加えることによって、コンテンツに厚みが生まれます。

たとえば「広く見せる!リビングの収納技術3選」「工務店が教える、お風呂空間を保つ掃除の仕方」といったコンテンツがライフハック系コンテンツとして挙げられます。

ライフハック系といっても、あくまでも工務店が提供するコンテンツなので住まいに関することに限定したお役立ち情報の方が良いです。

コンテンツマーケティングで工務店の業績アップを

コンテンツマーケティングは工務店向けの集客手法です。住宅のように検討期間が長く、潜在顧客が多い商材は、お客様に情報提供者として寄り添う営業・マーケティングをしなければなりません。

そして、このような営業・マーケティングに役立つのがコンテンツマーケティングという手法です。コンテンツを充実させることはWebマーケティングで集客することはもちろん、営業の話題作りやセミナー・勉強会のネタにもなります。

ぜひ、コンテンツを充実させて、お客様に信用される、頼りたくなる工務店を目指してください。

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