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教育方法

新規住宅着工数は減少傾向にあり、工務店同士の競争は今後ますます激しくなると予想されます。

このような状況で、経営課題となるのが住宅営業の育成です。住宅営業の離職率は高く、身に付けるべき知識も多いため、敏腕営業マンの教育・育成は困難です。

本コンテンツでは住宅営業の教育・育成方法について紹介します。

参考:住宅営業と売上アップの秘訣

本コンテンツで学習できること
  1. 住宅営業に関する課題
  2. 住宅営業の育成方法

本コンテンツの学習にかかる目安時間は5分〜10分程度です。


住宅営業における4つの課題

住宅営業における課題は大きく分けて次の4つに分類できます。これらの課題に向き合い、その工務店なりの独自の解決方法を作り、実践することが住宅営業育成に重要です。

それぞれの課題について詳しく説明します。

営業職に求められるレベルが上がっている

人口の減少、地方を中心とした空き家問題、集合住宅の整備が進んでいることもあり、住宅着工数は毎年減少傾向にあります。

今後もこの傾向は続くと考えられ、減少していく新規注文住宅案件を数多くの工務店で争わなければならないことが予想されます。

このように競争環境の激化が予想される際に、重要なのが営業マンの実力です。

家づくりに関して高い技術力を持っていても、販促にお金をかけていても最終的に施主様から注文を頂くためには営業が提案、クロージングを実施する必要があります。

特に営業職は離職率が高い

優れた住宅営業が必要な一方で、なかなか人が育たないという課題があります。

営業職は一般的に離職率が高い傾向にありますが、住宅営業もこの傾向通り離職率が高い傾向があります。

一般的に住宅営業は顧客に合わせて休日や夜間の商談も必要なので生活リズムが不規則、残業が発生しやすいことがその理由として挙げられます。

また会社によっては、ノルマを厳しく設定していてストレスの多い職場環境になっていたり、提案書作成、日報作成、商談のアポ取りなど業務が多くて残業が発生しやすかったり、社風が体育会系で若手社員が働きにくい環境になっているかもしれません。

離職率が高いことは、教育・育成して優れた営業マンを育てようとしても途中で退職してしまうことにつながり、せっかくの教育・育成への投資が無駄になります。

住宅を販売するにあたって学ぶべき知識が多い

離職率が高いことに加えて、住宅販売にあたって学ぶべき知識が多く、一人前の営業になるのに時間がかかることも問題です。

扱っている住宅に関する質問はもちろん、不動産登記、固定資産税や不動産取得税などの税金の知識、住宅の一般的な工法、設計に関する知識、住宅ローンに関する知識など幅広く深い知識が求められて、さらにそれをお客様に分かりやすくプレゼンしなければなりません。

OJT中心に育成で行き当たりばったりになっている

上記のように営業力に加えて幅広い知識が求められる住宅営業ですが、OJT中心に育成スタイルでほとんど知識やトークが十分でないまま現場に出るといったことも少なくありません。

もちろん未熟な状態で接客すると、成約率が低く、営業マン自身も様々な想定外のトラブルに対応しなければならないので疲弊します。

その結果、潜在能力が高いかもしれない新人が離職してしまう、ますます営業マンの育成が遅れてしまうといった悪循環に陥ります。

敏腕住宅営業を育成するための6つの方法

以上のような問題点を踏まえて、教育・育成方法を洗練させるのであれば、次の6つの方法が考えられます。それぞれの方法について紹介します。

住宅営業としての教育フローを確立させる

第一に、住宅営業としての教育フローを確立することが重要です。代表的には次の3つのステップに分けて住宅営業育成のカリキュラムを組んでください。

入社前

特に新卒のように社会に出たことがないメンバーの場合、内定者研修などを実施して、簡単なビジネスマナーや住宅に関する基礎知識などについて入社前から教育しておくべきです。

入社後~入社半年程度

いきなり入社してOJTを行いながら適宜教育といった手法をとった場合、OJTを担当する上司によっては新人が潰れる可能性があります。

入社から半年程度は研修中心にして、オンボーディング(会社や仕事に慣れてもらう)を重視してください。

顧客対応や営業方法など、OJTで使えるような実践的な知識を教育研修を通じて身に付けさせてください。

入社半年後以降

入社半年後以降、現場に着任して実際に営業を始めた後も定期的な教育・研修は必要です。

営業トークや成功事例に関する研修、不動産周りの知識を身に付けるための研修といったさまざまな教育・育成プログラムで定期的に営業マンの能力を高める必要があります。

詳しいカリキュラムは、各工務店によって異なるはずで正解もなく、教育を繰り返す中で洗練させていけるので、まずは自社なりの教育フローを構想してみてください。

住宅営業に専念できる労働環境を整える

教育フローの確立と並んで重要なのが労働環境の整備です。

住宅営業には多様な仕事が求められ、打ち合わせ時間が不規則になりがちなので、労働環境を整備して働きやすい環境を構築しなければ、せっかく成長している営業マンが労働環境に耐えられずに離職する可能性があります。

勤怠管理を正確に実施し、残業過多になりそうな営業担当を早期に発見したり、忙しい時は事務スタッフがある程度営業の仕事を引き取ることによって営業担当の負担を軽減したりといった仕組みづくりが必要です。

営業指導ができる先輩営業職による営業同行

営業同行による新人指導を行っている工務店も多いと考えられますが、ただ営業に同行させただけでは、ほとんど学習効果はありません。

先輩社営業が新人に対して自分の責任で商談をするパートを作る、営業後に今回の営業に関するフィードバック・まとめを行う、事前に営業ロープレをしておくなど、学習効果を高めるためにはきちんと指導の一環として営業同行を行う必要があります。

そのためには、営業同行に連れて行く側の先輩社員の指導役としての教育も必要で、指導役にどのような指導をして欲しいか工務店側が明確にして、それに沿った指導ができるように適宜研修してください。

参考:住宅営業のロープレのポイント

学習環境を整備・資格取得のサポート

住宅営業には法律、建築、金融など幅広い知識が必要なことは説明したとおりですが、これらの知識を身に付けるためには、自主的な学習も必要です。自主的な学習を促すためには、学習環境を整備し、資格取得のサポートを行う必要があります。

社内で勉強会を開催したり、資格手当、資格取得補助などを行うのが典型的な取り組みになります。ちなみに、住宅業界で必要な代表的な資格としては次の資格が挙げられます。

  • 宅地建物取引士:不動産取引に関する専門家です。土地や賃貸の仲介をする際に必要です
  • 建築士:住宅の構造や防災設備といった家づくりに関する知識を身に付けられます
  • 住宅ローンアドバイザー:住宅ローンの仕組みや、商品知識などが身に付けられます
  • ファイナンシャルプランナー:住宅ローン、税金、保険など幅広い金融知識が身に付けられます
  • インテリアコーディネーター:住宅の間取りやインテリアデザインに関する知識が身に付けられます

参考:住宅業界で働くときに持っていると良い資格

個別にデータに基づいた指導方針を示す

住宅営業と一口にいっても、それぞれによって長所も営業スタイルも異なります。最低限の部分は営業の仕組化によって品質を担保するべきですが、各営業の持ち味を生かした方が強い営業組織を作れます。

それぞれの持ち味を生かした強い営業組織を作るためには、①1on1などで定期的に各営業にカスタマイズされた成長のためのミーティングを実施する、②指導の際は客観的なデータに基づいた指導案をつくるといったことが挙げられます。

これらを実現するためには社内にSFA/CRMを導入して各営業担当の営業成績を分析できるようにする、1on1などにより指導する側の上司が営業マンの育成方法を体系的に学習している必要があります。

参考:PDCAの回し方~工務店集客・営業の改善のために
参考:住宅営業でも活用したいセールスコーチング(営業コーチング)

仕組み化で営業に求められる業務を少なくする

最後に重要なのは、仕組み化により覚えることを減らすことです。

これは営業マンの育成、教育に限ったことではなく、効率的に営業組織として成果をあげるために必要です。

アプローチブックに代表される営業ツールを整備して、それをもとに話せば一定以上のクオリティで商談ができるようにしたり、動画やVRなどを駆使して施工事例をより臨場感を持って顧客に伝えられるようにしたりといったことが挙げられます。

近年は工務店向けに営業をサポートしてくれる各種デジタルツールが整備されているので、これらの駆使することによって、顧客満足度が高く、営業担当の負担が少ない商談が可能となります。

参考:アプローチブックを活用した住宅営業手法

住宅営業の教育・育成を成功させ強い組織になる

住宅営業職は、工務店における売上作りの要です。

いくら家づくりの技術力があり、販促にお金をかけている工務店であっても、営業担当が顧客からの信頼を獲得できない、知識やトークが曖昧であれば注文が獲得できないので売り上げをつくれません。

本コンテンツで紹介した教育・育成方法を参考にしてぜひ営業力の強い、成果を上げられる組織体制を確立してください。

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